サンコウチョウが見られる生息地と探す際のポイント

サンコウチョウは主に夏鳥として日本に飛来します。

スギ林など暗い場所に生息していることが多く、鳴き声が「ホイホイホイ」と非常に特徴的なので、鳴いてくれれば比較的簡単に見つけることができます。スギ林では木の高いところを飛び回っていることが多いので、斜面沿いの上のほうなどスギ林の上の方が目線の高さに来るような場所を探しましょう。

繁殖期のオスは長い尾羽が特徴的で、飛んでいる姿はとても目立つので他の野鳥と見間違えることはないでしょう。

ただし、メスや尾羽の短いオスの飛んでいる姿はヒヨドリとよく似ているので、見間違えないように注意が必要です。

春や秋の渡りの時期には都市部の公園でも見られる場合があります。

都市部の公園にはヒヨドリが多く生息している場合が多いので識別には特に注意してください。

栃木県民の森【栃木県】

関東でも有数のサンコウチョウの飛来地として知られる栃木県民の森では、主に夏鳥としてサンコウチョウが見られます。

サンコウチョウを探す際は森林展示館のすぐそばにある宮川渓谷がおすすめです。

宮川渓谷沿いには遊歩道が通っており、渓谷沿いの林縁を飛ぶサンコウチョウが観察しやすくなっています。

サンコウチョウの渡来状況は県民の森のブログやTwitterなどで発信しているので訪れる前にチェックすることをおすすめします。

東京都八王子市にある八王子城跡には主に夏鳥としてサンコウチョウが生息しています。八王子城跡の入り口から沢沿いを歩くことができるので、その沢沿いの道を歩きながらサンコウチョウを探していくといいでしょう。

沢沿いの道は御主殿跡を過ぎた後も城山林道として、奥まで進んでいくことができます。サンコウチョウが見られる春から初夏にかけては、少し立ち止まるだけで羽虫が顔の周りを飛び回り、足元には毛虫も多いので、虫が嫌いな方は要注意です。

サンコウチョウは入り口から御主殿跡までの間でも十分に期待できるので、足場の悪く、草が生い茂る林道が苦手な場合は入り口付近で探していくといいでしょう。

八王子城跡の入り口にある駐車場は利用時間が限られているので、早朝など駐車場の開場時間外に車で行く場合は、少し手前にある臨時駐車場を利用しましょう。

富士山の静岡県側にる富士山須山口登山歩道には主に夏鳥としてサンコウチョウが生息しています。登山歩道といってもアップダウンはそれほどきつくないので、軽装備でも十分に探鳥を楽しむことができます。

サンコウチョウを探す際は富士山資料館の裏手にある須山口登山歩道の入口から、弁当場の水場までを往復するといいでしょう。

特に弁当場の水場周辺はサンコウチョウの他にもコルリやクロツグミ、キビタキなど、多くの夏鳥が期待できるおすすめのポイントです。

新潟県十日町市松之山にある美人林には主に夏鳥としてサンコウチョウが生息しています。

美人林は観光地として整備されており、明るいブナ林の中を歩くことができます。非常に人気が高い観光地で、休日の昼間などは多くの観光客で賑わいバードウォッチングは難しくなるので、なるべく人の少ない平日の午前中などに行くといいでしょう。

人の少ない静かな時ならサンコウチョウのさえずりは林内によく響くのでさえずりを頼りに探すのがおすすめです。

また、美人林はサンコウチョウの他に夏鳥のアカショウビンが期待できる探鳥地としても有名な場所なので、併せて探してみるといいでしょう。

新潟県新潟市にある秋葉公園はサンコウチョウ観察の穴場スポットです。

サンコウチョウは秋葉湖近くのスギ林でよく観察されます。秋葉湖近くの小川にはサンコウチョウが水浴びにやって来ることもあるので、少し離れてしばらく待ってみるのをおすすめします。

秋葉湖にはカワセミも生息しているのでサンコウチョウを待つ間に探してみるのもいいでしょう。

アクセスは車の他にも磐越西線の東新津駅から徒歩で２０分程度なので、気軽にサンコウチョウを観察できる場所として、とてもおすすめです。

八王子城跡【東京都】