オオルリとコルリの違いと見分け方
オオルリとコルリは同じ夏鳥として山地の林にやって来る野鳥です。
瑠璃(るり)と名の付く通り鮮やかな青い姿は夏鳥の中でも高い人気を誇ります。
一見するとよく似た2種ですが、識別ポイントを覚えておけば見分けるのは比較的簡単です。
そこで今回はオオルリとコルリの主な識別ポイントを紹介したいと思います。
見た目の違い
オオルリとコルリの見た目における一番の違いは、のどの色です。
オオルリが黒色もしくは濃い青色なのに対して、コルリは真っ白になっています。
そのため、遠目から肉眼で見ると、コルリはオオルリに比べて白っぽく感じます。
特にさえずる際はのどがよく見えるので識別のチャンスです。
ただし、コルリは頬の部分が少し黒くなっているのでコルリを斜め後ろから見ると、のどの白色が見えにくく、オオルリの様に黒く見えることがあるので必ず正面からのどの色を確認しましょう。
止まり方の違い
オオルリとコルリには止まり方にも違いがあります。
木の上にいることの多いオオルリは胸を張って体を縦にして止まるのに対し、地面や低い場所にいることの多いコルリは歩きやすいように体を横にして止まります。
ただし、さえずる時はコルリも上を向いて胸を張ってさえずるので注意が必要です。
この止まり方の違いは地面と平行な枝や電線などに止まった場合のものなので、斜めの枝などに止まった場合はこの限りではありません。
大きさの違い
名前の通り、オオルリの方がコルリよりも少し大きくなっています。上記で述べた様にオオルリは縦向き、オオルリは横向きに止まることも相まってオオルリはコルリよりも一回り大きく感じます。
ただし、どちらかが単独でいる場合は、見慣れていないと大きさで判断するのは難しいでしょう。
生息地の違い
オオルリ、コルリ共に夏鳥のため、春から夏にかけて山地の林で見られますが、コルリの方がオオルリよりも標高が高い場所でよく見られます。
コルリは標高1000mを越えたあたりから見られることが多くなるため、標高数百mの低い位置で見られるのはオオルリの方が多くなります。1000m付近は両種が混在しているため特に識別には注意が必要です。
また、オオルリは渓流の沿いの林を好み、コルリはクマザサなど低木が地面を覆っているような林を好みます。そのため、オオルリは木々の中間や高い位置、コルリは地面や低木の枝先など低い場所でよく見られます。
オオルリとコルリが観察できる可能性が高い場所は以下のページで紹介しています。