コアオアシシギとは?特徴・幼鳥の見分け方・渡りの時期

浅瀬を左へ歩くコアオアシシギを描いた淡い色鉛筆画
細くまっすぐなくちばしと長い脚が目印です。

コアオアシシギは、細くまっすぐなくちばしと長い黄緑色の脚を持つ、全長約22〜26cmのシギです。日本では主に春と秋の渡りの途中に見られ、水田やハス田、湖沼の浅瀬などを利用します。

アオアシシギによく似ていますが、コアオアシシギのほうが小柄で、くちばしも体つきもほっそりしています。名前の「コ」は、アオアシシギの子どもという意味ではありません。

この記事では、コアオアシシギの基本情報から夏羽・冬羽・幼鳥の特徴、見られる時期、生息環境、鳴き声まで紹介します。観察ではまず、色よりも「くちばしの細さ・脚の長さ・体の大きさ」の組み合わせを確かめてみましょう。

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コアオアシシギとは?大きさ・名前・基本情報

コアオアシシギの横向きの全身と全長約22〜26cmを示す色鉛筆画
コアオアシシギの全長は約22〜26cm。脚の長さとは分けて見ます。

コアオアシシギはチドリ目シギ科の野鳥です。日本では、繁殖地と越冬地を移動する途中に立ち寄る「旅鳥」として知られています。海辺の干潟だけでなく、内陸の淡水の湿地でも探したい鳥です。

コアオアシシギの基本情報
和名・漢字コアオアシシギ/小青足鷸
分類チドリ目シギ科
学名Tringa stagnatilis
英名Marsh Sandpiper
全長約22〜26cm
日本での見られ方主に春・秋の旅鳥。一部では越冬もする
主な環境水田、ハス田、湿地、湖沼や河川の浅瀬など
見た目の目印針のように細い直線的なくちばし、長い脚、華奢な体

全長はくちばしの先から尾の先までの長さです。立っているときの高さではないので、長い脚を含めた見た目の背丈と混同しないようにしましょう。

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コアオアシシギの見分け方|最初に見る3つの特徴

コアオアシシギの細いくちばし、長い脚、小柄な体を示す色鉛筆画
くちばし・脚・体格の3点を組み合わせて確認しましょう。

1.くちばしは細く、ほぼまっすぐ

最初に注目したいのは、黒く細いくちばしです。横から見ると先までまっすぐに伸び、針のような印象があります。先端だけを見るより、付け根から先までの太さと形を続けて見ると特徴をつかみやすくなります。

鳥が斜めを向いていると形が分かりにくいため、自然に横を向いた瞬間を待ちましょう。写真で確認するときも、横顔が写った一枚があると役立ちます。

2.脚が長く、体つきが華奢

小さめの胴体に対して、脚がすらりと長く見えます。足色は黄緑色からオリーブ色が目安です。「青足」という名前でも、鮮やかな青色の脚をしているわけではありません。

脚が水に沈んでいると、見えている部分だけでは長さを判断できません。水際を歩いたときに脚全体が見えるかを確認すると、立ち姿の印象を比べやすくなります。

3.アオアシシギより小柄

アオアシシギと同じくらいの距離に並んだときは、体格差が大きな手がかりになります。アオアシシギは全長約32〜35cmで、コアオアシシギより大きく、くちばしにも厚みがあります。

アオアシシギとの違いを確認
見るところコアオアシシギアオアシシギ
全長約22〜26cm約32〜35cm
くちばし細く、ほぼまっすぐ比較的太く、少し上に反る
体つき小柄で華奢ひと回り大きく、がっしり見える

遠くのアオアシシギは小さく見え、向きによってはくちばしの反りも目立ちません。大きさだけで決めず、くちばしと体つきを併せて確認してください。実際の写真で比べたい方は、アオアシシギとコアオアシシギの違いと見分け方をご覧ください。

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コアオアシシギの夏羽・冬羽・幼鳥の違い

コアオアシシギの夏羽、淡い灰色の冬羽、褐色味のある幼鳥を並べた比較イラスト
左から夏羽・冬羽・幼鳥。模様や色の傾向を比べたイラストです。

コアオアシシギは、季節や年齢によって背中や胸の模様が変わります。白っぽい鳥を覚えていると、褐色味のある幼鳥を別の種類だと思ってしまうことがあります。

羽の状態ごとの主な特徴
羽の状態注目する特徴
成鳥の夏羽頭から首・胸に黒っぽい斑が目立つ。背中にも暗色の模様がある
成鳥の冬羽頭から背中が灰色を帯び、顔や下面が白っぽく見える
幼鳥の幼羽背や翼の上面に褐色味があり、羽の白い縁取りが目立つ

夏羽は胸の斑、冬羽は淡い灰色の上面に注目

夏羽では、頭や胸の黒っぽい模様が目につきます。冬羽では上面が灰色になり、全体として淡くすっきりした印象に変わります。ただし、模様の濃さだけで種類や年齢を決めるのは難しいため、羽色を調べる前にくちばしや体形を確認しておきましょう。

幼鳥は「小ささ」より羽の縁取りを見る

渡りの時期に見られる幼鳥は、歩けないヒナとは異なります。「小さいから幼鳥」と判断するのではなく、背や翼に残る褐色の羽と、その縁の白さを見ます。

秋には幼羽から第1回冬羽へ換羽している個体もいます。灰色に替わった羽と褐色の幼羽が混在するため、一羽の中でも模様がそろって見えないことがあります。「秋に見たから幼鳥」「白っぽいから成鳥」と季節や色だけで決めないのがポイントです。

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コアオアシシギが日本で見られる時期と生息地

秋の水田とハス田の浅い水辺で過ごすコアオアシシギ2羽の色鉛筆画
春と秋の渡りには、水田やハス田などの浅い水辺にも立ち寄ります。

見られる時期は春と秋の渡りが中心

日本では主に春と秋に通過します。春は4〜5月、秋は8〜10月が一つの目安ですが、渡来時期や数には地域差があります。愛媛県や福岡県宗像市の資料でも、この時期の観察が紹介されています。

国内で冬を過ごす個体もいるため、「冬には絶対にいない」とは限りません。一方で、一年中どこでも見られる鳥ではなく、地域の季節的な記録と水辺の状態を合わせて考える必要があります。

水田・ハス田・湖沼など、内陸の浅い水辺も探す

コアオアシシギを探すなら、水のある田んぼやハス田、池や湖の浅瀬、流れの穏やかな川岸などが候補になります。干潟にも現れますが、海辺だけに絞らず、淡水の湿地にも目を向けてみましょう。

水田で見つけた鳥の種類を広く調べたいときは、田んぼにいる鳥26種類|白い鳥・茶色い小鳥の名前と見分け方が役立ちます。同じ環境で見られる鳥を知ると、コアオアシシギの細い体つきにも気づきやすくなります。

サイト内の観察例|ハス田でアオアシシギと一緒に

野鳥情報.comの2022年9月18日の稲敷での観察記録には、ハス田にアオアシシギとコアオアシシギの小群が現れた様子が掲載されています。稲敷のハス田で見られたコアオアシシギとアオアシシギの写真では、両種が並んだ体格差を確認できます。

過去の記録は、その鳥が利用する環境を知る手がかりです。同じ場所でも、水位や季節によって見られる鳥は変わります。

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コアオアシシギの鳴き声・食べ物・渡りの暮らし

浅い水面に細いくちばしを伸ばして小さな獲物を採るコアオアシシギの色鉛筆画
浅瀬を歩きながら、水面や水中の小さな獲物を探します。

鳴き声は短く高い声が手がかり

コアオアシシギは、短い声を続けて出すことがあります。アオアシシギに似た声ですが、より高く聞こえるのが特徴の一つです。聞こえ方は距離や周囲の音にも左右されるため、声を頼りに鳥の位置を探し、その姿で確かめるとよいでしょう。

浅い水の中を歩き、小さな動物を食べる

主な食べ物は昆虫類やその幼虫、小型の甲殻類、貝類などです。浅瀬を歩きながら、水面近くや水中の小さな獲物を探します。食べ物を探す姿は、長い脚と細いくちばしを観察する機会にもなります。

繁殖するのは主にユーラシア大陸の内陸の湿地で、冬にはアフリカや南アジア、東南アジア、オーストラリアなどへ渡ります。日本の水辺は、その長い移動の途中で採食や休息に利用されます。

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コアオアシシギを水辺で探すときの観察ポイント

横向きと斜め向きのコアオアシシギ2羽を湿地で見比べる色鉛筆画
向きが変わるのを待ち、全身と横顔を確認すると特徴をつかみやすくなります。

水辺に着いたら、まず鳥が歩ける浅瀬と、そこにいるシギの群れを探します。コアオアシシギは単独や少数でも見られるので、大きな群れがいなくても、水面の端まで確かめてみましょう。

  1. 全体を見る。胴体に対して脚が長く、華奢に見える鳥を探します。
  2. 横顔を見る。くちばしの太さと反りを確認します。
  3. 近くの鳥と比べる。同じ距離にいるアオアシシギなどと体格を比べます。
  4. 羽の模様を見る。種類の候補を絞ってから、胸の斑や背の羽縁を確認します。

飛び立ったときには、背から腰にかけての白い部分も見えます。ただし、アオアシシギにも似た白色部があるため、飛翔時の白さだけでは区別できません。

小型のシギが何種類か混じっている場合は、クサシギとタカブシギの違いと見分け方も確認すると、周囲の鳥を整理しやすくなります。水辺ごとの探し方は、渡りのシギ・チドリを観察する際のポイントで紹介しています。

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コアオアシシギについてよくある質問

浅瀬で立ち止まり左を向くコアオアシシギとQ&Aの文字を配した色鉛筆画
コアオアシシギは、アオアシシギとは別の種類です。

コアオアシシギはアオアシシギの幼鳥ですか?

いいえ、別の種類です。コアオアシシギは成鳥でもアオアシシギより小さく、細くまっすぐなくちばしが特徴です。アオアシシギにも幼鳥がいるため、名前の「コ」と年齢を分けて考えましょう。

コアオアシシギのオスとメスは見分けられますか?

オスとメスはよく似た羽色で、野外で見た姿から簡単に区別するのは困難です。白っぽさや胸の模様の濃さは、まず夏羽・冬羽や年齢の違いとして確認します。

コアオアシシギは珍しい鳥ですか?

日本各地に渡来しますが、地域によっては数が少なく、出会う機会が限られます。毎日の散歩で見られる鳥というより、渡りの時期に条件の合う湿地で探したい鳥です。

足の色だけで見分けられますか?

足色だけでは決められません。似た色の脚を持つシギがいるうえ、光や水の反射でも色の印象は変わります。細いくちばし、脚の長さ、体格の3点を一緒に確認するのがおすすめです。

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参考資料

浅い湿地で左を振り返るコアオアシシギの淡い色鉛筆画
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