カンムリカイツブリの夏羽と冬羽の違い
カンムリカイツブリは夏羽と冬羽で見た目が大きく異なる野鳥です。
日本で見られるカイツブリの仲間では最大種で水辺でもよく目立ち、数も多い野鳥なので、観察する機会はとても多い野鳥です。
日本では夏羽も冬羽も見ることができるので、識別ポイントはしっかりと押さえておくといいでしょう。
見た目の違い
顔の違い
夏羽の顔は非常に派手になっています。黒い冠羽は長くなり、顔の後方に赤茶色と黒色の派手な飾り羽が出てきます。
冬羽の冠羽は夏羽の様な長さはありませんが、飾り羽もないため、モヒカンの様に目立ちます。また、冬羽は飾り羽がないため、白く長い首がよく目立ちます。
カンムリカイツブリはほぼ雌雄同色なので、単独でいる場合はオスとメスを見分けるのはかなり難しいですが、ペアで並んでいると冠羽や飾り羽が若干オスの方が長いので求愛行動中など、明らかに雌雄とわかる場合は見比べてみるといいでしょう。
脇の違い
夏羽の脇は個体差がありますが赤茶色になります。曇りの日や暗い時は黒っぽく感じられますが、晴れた日に陽の光に当たると、かなり赤味が感じられるでしょう。
冬羽の脇は灰色や白色で、赤味はあったとしても、ごくわずかです。
見られる時期と場所の違い
冬は湖沼から河川、海岸沿いと様々な場所で見られ、繁殖期である春から夏は内陸部の湖沼で見られますが、日本での繁殖数は多くありません。
そのため、冬羽のカンムリカイツブリの方が観察する機会は多いですが、春先には夏羽になっていることも多いので、越冬地でも渡去前には夏羽のカンムリカイツブリを観察することは十分可能です。
日本の一部の湖沼では、繁殖もしているので、それらの場所では完全な夏羽を簡単に見ることができます。