カワガラスが見られる生息地と探す際のポイント
カワガラスは主に留鳥として名前の通り川沿いなどの水辺に生息しています。河口付近などの下流域で見られることはあまりないため、上流域や山地の渓谷沿いなどを探すといいでしょう。
岩が多く比較的水深の浅い渓流でよく見られるため、渓流沿いに遊歩道が整備されている様な場所がおすすめです。繁殖期には大きな声で鳴きながら縄張り争いをしている姿がよく見られます。水面すれすれを飛んで移動するため、渓流を見下ろせる遊歩道や橋の上などから探すと見つけやすいでしょう。
潜水を繰り返しながら採餌をおこなうため、カワガラスを探す際は岩場の他にも水深の浅い場所も入念にチェックしましょう。潜水しながら採餌するカワガラスは保護色になりかなり見つけづらいので、水しぶきなどを見逃さないようにじっくりと探すといいでしょう。
春先などに見られる幼鳥は全体的に色が薄く体に白斑があり、親鳥とは見た目が異なります。
戦場ヶ原【栃木県】
栃木県日光市にある戦場ヶ原では、湿原内を通る湯川にカワガラスが留鳥として生息しています。湯川沿いには遊歩道が通っており、カワガラスの観察にはベストな環境がそろっています。
車で行く場合は、竜頭滝上駐車場に止めてすぐ横の湯川沿いの遊歩道を上がっていきながらカワガラスを探すのがおすすめです。
湯滝周辺も木道が整備されており、カワガラスが探しやすくおすすめのポイントです。
戦場ヶ原は栃木県内でも有数の観光地のため、ニッコウキスゲの開花時期や紅葉の時期など非常に混雑する場合があるのでカワガラスを探しに行く際はそれらの時期以外がおすすめです。
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栃木県民の森【栃木県】
栃木県矢板市にある栃木県民の森では森林展示館のすぐ脇を流れる宮川渓谷でカワガラスを観察することができます。
渓谷沿いには遊歩道が整備されており、渓谷のすぐ脇を歩くことができます。カワガラスは森林展示館から少し上流にある最初の堰までの間が出現率が高くおすすめです。また、渓谷沿いではミソサザイが見られることもあるので合わせて探してみましょう。
遊歩道は道幅が狭い場所が多く、特に橋の上などでカワガラスを観察する場合は他の通行者の方の妨げにならないように注意しましょう。
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東荒川ダム親水公園【栃木県】
栃木県塩谷町にある東荒川ダム親水公園ではダム湖に注ぐ荒川にカワガラスが留鳥として生息しています。
おすすめは黒沢橋下の舗装された場所で、視界も開けているためカワガラスがいれば見つけるのはとても簡単です。
特に底のブロックの上部が見えるほど水が少ないときは、水辺を歩きながらエサを捕るカワガラスを見ることができます。
また、東荒川ダム親水公園周辺には上記の栃木県民の森まで車で10分、同じくカワガラスが生息している尚仁沢湧水の駐車場まで車で5分とカワガラスの生息地が集中しているので、食事処のある東荒川ダム親水公園を拠点にカワガラスを探すといいでしょう。
吐竜の滝【山梨県】
山梨県北杜市にある吐竜の滝では、滝のある川俣渓谷にカワガラスが留鳥として生息しています。渓谷沿いには遊歩道が通っており、水際を歩ける場所もあるのでカワガラスを非常に探しやすくなっています。駐車場から吐竜の滝までの遊歩道を往復しながらカワガラスを探すといいでしょう。
吐竜の滝周辺と小海線の鉄道橋下付近がカワガラスを探しやすいおすすめのポイントです。
ただし、吐竜の滝は観光地とても人気の場所なので、人が多いときはカワガラスが見られない場合があります。そのためカワガラスを探す際は人の少ない早朝か、冬がいいでしょう。
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軽井沢野鳥の森【長野県】
長野県軽井沢町にある軽井沢野鳥の森では隣接する湯川やミソサザイの沢にカワガラスが留鳥として生息しています。
湯川沿いは小瀬林道が通っており、カワガラスは探しやすくなっていますが、車の通行もあるので観察の際は十分に注意しましょう。湯川ではカワガラスが好む小さな堰がある場所などを中心に探すといいでしょう。
冬の平日など人が少ない時なら、ミソサザイの沢の方がカワガラスを近くで観察できる可能性が高く、おすすめです。
軽井沢野鳥の森はツキノワグマの生息地としてとても有名な場所です。そのため、カワガラスの観察はツキノワグマが冬眠している冬がいいでしょう。冬は木々の葉が落ちて湯川の見通しもよくなるので特におすすめの時期になります。
管理人がカワガラスを確認した場所一覧
檜原都民の森【東京都】
戦場ヶ原【栃木県】
東荒川ダム親水公園【栃木県】
吐竜の滝【山梨県】
軽井沢野鳥の森【長野県】