オオタカとハヤブサの違いと見分け方
オオタカとハヤブサは共に留鳥や漂鳥として日本で見られる猛禽類です。どちらも1年を通して日本で見られるので猛禽類の中でも比較的観察できる機会の多い野鳥です。
特に近年では両種とも生息域を広げ、都市部でも見られるようになってきたので同時に観察できる機会もさらに増えていくかもしれません。
色合いや大きさは似ていますが、識別ポイントを押さえておけば見分けるのはそこまで難しくないので、慣れれば一目で見分けけられるようになるでしょう。
※ここではオオタカの成鳥とハヤブサの成鳥の違いについて解説しています。
見た目の違い
大きさの違い
基本的にオオタカの方がハヤブサよりも少し大きいですが、野外で大きさを頼りにして確実に識別できるほどの違いはないため、ポイントの一つとして覚えておくといいでしょう。
顔の違い
オオタカとハヤブサには顔に特徴的な違いがいくつかあります。
まず、オオタカの虹彩がオレンジ色や黄色なのに対してハヤブサは瞳孔と虹彩の色の違いがほとんどないため、目全体が黒一色に見えます。ハヤブサには目の周りに目立つ黄色のアイリングもあるので、オオタカとハヤブサの識別に目の周りは重要なポイントです。
オオタカの目の上には白い眉斑があるのも特徴です。ハヤブサには眉斑がないので、白い眉毛の有無で見分けるのもいいでしょう。
お腹の違い
お腹の模様にも違いがあります。オオタカが胸からお腹にかけて細かい横斑があるのに対し、ハヤブサはお腹に横斑があり、胸は丸斑(縦斑に見える場合もあります)か無斑になります。そのため、胸の模様が確認できれば、識別がしやすくなるので、顔が隠れて見えない場合などは、まず胸をチェックするといいでしょう。
また、両種とも食事の直後は胸が不自然に膨らんでいます。
生息地の違い
繁殖期はオオタカは森林、ハヤブサは岸壁などで子育てを行うため同時に見られる機会はそれほど多くありません。しかし、晩秋から冬になると両種とも田んぼや河川敷、湖沼沿いなどでよく見られるようになるので、同時に観察できる機会も多くなります。
近年では両種とも都市部に生息域を広げてきているので、都市部で同時味見られることもあるかもしれません。
オオタカとハヤブサが観察できる生息地は以下の記事で紹介しています。