ツグミとシロハラの見た目の違いと見分け方【初心者向け】

ツグミとシロハラの違いと見分け方

ツグミとシロハラは、冬に日本各地で見られるツグミ科の野鳥です。見た目がよく似ているため、バードウォッチング初心者には違いが分かりにくいかもしれません。しかし、胸や腹の模様、行動パターンなどに注目すれば両者を見分けることができます。本記事では、ツグミとシロハラの見た目の違いと見分け方を詳しく解説します。冬の野鳥観察で「どっちかな?」と迷ったときに役立つポイントを押さえておきましょう。

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ツグミとシロハラの最短見分けポイント3点

ツグミとシロハラの違いと見分け方  ポイント

初心者がまず押さえておきたい、ツグミとシロハラを瞬時に見分けるためのポイントは次の3つです。

  • 胸の模様 – ツグミの胸は白地に黒い斑点模様がびっしりあります。一方、シロハラの胸から腹にかけては模様が少なく、全体的に淡い灰褐色〜白っぽい色合いです。
  • 腹部の色 – ツグミもお腹は白色ですが、脇腹や胸に斑模様が入るため白さが目立ちません。シロハラは名前の通りお腹が比較的白く(実際は薄い灰白色)、遠目にもツグミよりお腹が明るく見えます。
  • 居場所の違い – ツグミは開けた芝生や畑、公園の広場などで地面を歩きながら採餌していることが多く、人目につきやすいです。シロハラは林の中や藪の中など薄暗い環境を好み、落ち葉の積もった地面でガサゴソと音を立てながらエサを探します。
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ツグミとシロハラの特徴比較表(見た目・動きなど)

以下に、ツグミとシロハラの主な特徴を比較表にまとめました。

特徴ツグミシロハラ
胸の模様白っぽい胸に黒い斑点模様が密集している模様が少なく、灰褐色〜淡灰色でシンプル
腹部の色腹は白いが脇腹に斑点がありやや暗く見える腹は淡い灰白色で比較的すっきりと白っぽい
顔つき目の上に白い眉斑があり、喉も白い(喉に黒い筋模様)白い眉斑はなく、目はくりっとして周囲に薄いアイリングが見える
背中の色全体に暗褐色で、翼や背中に若干赤みが差す個体もいるオリーブ褐色〜灰褐色で単色に近い(オスは頭部が黒っぽい)
動き・姿勢地上をテケテケと小走りで移動。止まるときは胸を張って直立気味に周囲を見渡す林の中で落ち葉をひっくり返しながら採餌。移動時はピョンピョンと飛び跳ね、警戒すると素早く茂みに隠れる
鳴き声(地鳴き)「クッ、クッ」「キュッキュッ」など低めで控えめな声「キョッキョッキョッ」とよく通る声
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見た目の詳しい違い(胸・腹・顔・背中・姿勢)

見た目に関する細かな違いを、各部位ごとに詳しく説明します。

ツグミとシロハラの違いと見分け方 お腹の違い
  • 胸の模様: ツグミの胸には黒い斑点模様が密集しており、一見するとウロコ模様のように見えます。特にオスのツグミは斑点が濃くはっきりしています。シロハラの胸から喉にかけては模様が乏しく、薄い灰褐色〜灰色の地味な色合いです(個体によって喉元に薄い斑が見えることもありますが、ツグミほど目立ちません)。
  • 腹部: ツグミのお腹自体は白いものの、胸から脇腹にかけて黒斑があるため全体にやや暗い印象です。これに対し、シロハラのお腹は淡いグレーがかった白で、斑模様が無い分すっきりと明るく見えます。遠くから見てもシロハラの方が腹部が白っぽい印象を受けるでしょう。
ツグミとシロハラの違いと見分け方 顔の違い
  • 顔つき: ツグミの顔には白い眉模様(眉斑)がくっきりあり、目立ちます。頬から耳羽(耳のあたり)は暗褐色で、白い眉斑とのコントラストがはっきりしています。シロハラには明瞭な眉斑が無く、顔つきは全体的に地味です。ただし目自体は黒目がちでクリッとしており、よく見ると目の周りに薄い黄色のアイリング(輪)が見えます。また、シロハラのオスは頭部や顔が黒っぽく、メスは茶褐色っぽい頭をしているため、雌雄で顔色が違う点にも注意です。ツグミは雌雄で模様の違いが少なく、メスの方がやや斑点が薄い程度です。
  • 背中(翼・背): ツグミの背中や翼は全体に黒褐色で、翼の羽縁や腰のあたりに淡い茶色や赤みを帯びた部分があります(地域や個体差で、特に「ハチジョウツグミ」と呼ばれる亜種は赤茶色が強い個体もいます)。シロハラの背中はオリーブがかった褐色〜灰褐色で、模様がなく単色に見えます。オスのシロハラは頭から背中まで暗い灰褐色でややメリハリがありますが、メスは全体にもっと淡い茶色に見えます。
  • 姿勢: ツグミは地上でよく直立して胸を張り、周囲を見渡すような姿勢をとります。警戒心はありますが、比較的開けた場所でもじっと立っていることが多く、そのシルエットが目に付きやすい野鳥です。シロハラは地上にいる際も身体をやや前傾させ、落ち葉を突いたりひっくり返したりしながら活動しています。驚くとサッと藪陰に隠れることが多く、低い姿勢で素早く移動するため、姿を見つけにくい傾向があります。
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行動の違い(採餌・警戒・鳴き声)

ツグミとシロハラの違いと見分け方 採餌行動の違い

ツグミとシロハラは行動パターンにも違いが見られます。採餌方法や警戒時の様子、鳴き声の特徴について比較しましょう。

  • 採餌行動: ツグミは開けた地面を歩き回りながらミミズや昆虫などを探します。芝生の上を小走りに移動したり、一度立ち止まってはまた走ったりする姿が観察できます。シロハラは主に林の中の落ち葉の下に潜むエサを狙い、嘴で落ち葉を勢いよくひっくり返しながらミミズや昆虫の幼虫を探します。シロハラがいる林では「ガサガサッ」という落ち葉を掻き分ける音が聞こえることが多いです。
  • 警戒の様子: ツグミは人が近づくと一定の距離を保って走って逃げたり、低木にパッと飛び移ったりしますが、比較的開けた場所でも目立つ所に留まる傾向があります。胸を張って立ち、こちらをじっと見ている姿を見かけることもあるでしょう。一方、シロハラは非常に用心深く、気配を感じるとすぐ草むらや藪の中に姿を隠します。撮影しようとカメラを向けただけでもサッと茂みに逃げ込んでしまうことが多いです。
  • 鳴き声(地鳴き): ツグミの地鳴きは控えめで、「キュッキュッ」や「ククッ」というような短い声で鳴きます。あまり大きな声ではなく、注意していないと聞き逃してしまう程度の鳴き声です。シロハラの地鳴きは比較的甲高く「キョッキョッキョッ」とよく通る声で鳴くため、静かな林では遠くからでもシロハラの存在に気づけます。また、シロハラは飛び立つときに前述のような鋭い警戒音を出すことも特徴的です。
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出会える場所と時期

ツグミとシロハラの違いと見分け方 見られる場所の違い

ツグミとシロハラはいずれも冬に日本で見られる代表的な野鳥です。ただ、生息環境や出現する地域、時期に若干の違いがあります。

  • ツグミ: ツグミはユーラシア大陸の北部で繁殖し、冬鳥として秋〜春に日本へ渡来します。北海道から沖縄まで日本全国で見られますが、特に本州以北の平地や農耕地、公園で数多く観察されます。渡来時期は例年10月下旬〜11月頃にかけて初認記録があり、春は4月〜5月頃まで見られます。公園の芝生や校庭、河川敷、農村の畑など、開けた場所なら都市部でも郊外でも目にするチャンスが多いでしょう。
  • シロハラ: シロハラも冬鳥として主に本州以南に飛来します。西日本で個体数が多い傾向があり、関東より西の地域でよく観察されますが、関東地方の林のある公園などにも冬季に姿を見せます。林内や雑木林のある環境を好むため、市街地でも緑地や神社の森などで探すと見つかることがあります。初冬(11月頃)から観察されはじめ、春先(3月下旬〜4月頃)になると北へ帰っていきます。なお、日本国内で繁殖する記録は非常にまれですが、九州北部や島根県などでシロハラの繁殖例が報告されたこともあります。
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初心者が混同しやすい類似の野鳥(アカハラ・マミチャジナイなど)

  • アカハラ: アカハラはシロハラと同じくらいの大きさのツグミの仲間で、オスは胸から脇腹にかけて鮮やかな橙色(赤褐色)が目立ちます。シロハラと生息環境が似ており、冬に林の中で落ち葉をひっくり返している姿を見かけますが、アカハラの方が個体数は少なめです。見分け方としては、お腹の色が決定的です。シロハラは腹が白っぽいのに対し、アカハラは名前の通りお腹(腹部から脇)がオレンジ色を帯びています。メスのアカハラはオスほどはっきりした橙色ではありませんが、それでもシロハラよりは脇腹に淡い橙色が見られます。
  • マミチャジナイ: マミチャジナイは旅鳥(春秋の渡りの途中に立ち寄る鳥)ですが、時に秋や春に日本各地の公園などで観察されます。ぱっと見はツグミに似ていますが、胸から脇腹がオレンジ色をしており、眉の上に白い眉斑が入るのが特徴です。ツグミとの違いは胸の模様で、ツグミほど黒い斑点が多くなく、橙色の下地にうっすらと模様がある程度です。シロハラとは、お腹の色や眉斑の有無で見分けられます(シロハラは眉斑がなく腹が白い)。マミチャジナイは渡りの時期にしか見られないため、冬に見かける機会は少ないですが、識別ポイントとして頭の片隅に入れておくと良いでしょう。
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ツグミとシロハラに関するよくある質問

ツグミとシロハラの違いと見分け方 質問

Q: ツグミとシロハラは結局どちらの方がよく見られますか?
A: 一般的にはツグミの方が観察機会が多い傾向があります。ツグミは平地の公園や田畑など開けた環境なら全国各地で数多く見られる冬鳥です。シロハラも各地に飛来しますが、林の中にいることが多いため人目に付きにくく、また西日本に多い傾向があります。そのため、都市部の公園などではツグミの方が目立って見られるでしょう。ただし、生息環境が整った林が近くにある地域ではシロハラも普通に観察できます。

Q: ツグミとシロハラではどちらが大きい鳥ですか?
A: 大きさはほとんど同じですが、若干ツグミの方が大柄に感じられます。ツグミとシロハラはいずれも体長が約24cm前後の中型の野鳥ですが、計測値ではツグミが24cm程度、シロハラが23cm程度とされています。ただし個体差もあり、見た目で極端な大きさの違いはありません。遠目に見て「少しガッチリして見える方がツグミ」という程度の認識で良いでしょう。

以上、ツグミとシロハラの違いと見分け方について解説しました。ポイントを押さえれば、初めてでも両者をしっかり見分けられるようになります。冬のフィールドでぜひツグミとシロハラの特徴を観察してみてください。バードウォッチングがさらに楽しくなることでしょう。

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