バードウォッチングを始めたばかりの初心者の方や、普段野鳥の観察をしない方にとってはスズメとスズメ以外の野鳥を覚えることから始める方が多いと思います。
初見や肉眼で見た時にスズメに似ている野鳥は多く、スズメと他の野鳥を見分けることはバードウォッチャーへの第一歩です。
そこでこのページではスズメと似ている野鳥をいくつか紹介しています。
※なお、今回は見た目だけでなく習性がスズメに似ている野鳥も紹介しています。
ニュウナイスズメ
ニュウナイスズメは主に漂鳥として日本に生息している野鳥で、名前に「スズメ」と付く通り、日本で見られる野鳥の中で最もスズメと似ている野鳥です。スズメの様に頬に黒斑がないことと、オスはスズメの茶色よりも赤茶色に近く、メスはスズメよりも薄い茶色なことで見分けることができます。
漂鳥として夏は主に山地に生息しているので、スズメと同じ場所で見られることは少ないですが、冬になると越冬のために平地へ降りてくるため田園地帯や河川敷の草原などでスズメと同時に観察されることがあります。
稀にスズメの群れの中に少数が混じっていることもあるので冬の識別は特に注意が必要です。
スズメとニュウナイスズメの詳しい違いと見分け方については以下の記事で紹介しています。
関連記事:スズメとニュウナイスズメの違いと見分け方
ニュウナイスズメが見られる生息地は下の記事で紹介しています。
関連記事:ニュウナイスズメが見られる生息地と探す際のポイント
オオジュリン
オオジュリンは主に漂鳥として日本に生息している野鳥です。
オスの夏羽は顔が真っ黒なのでスズメと見分けるのは簡単ですが、メスや冬羽はスズメにとてもよく似ています。
冬にはヨシ原でよく見られる野鳥で、特に河川敷ではスズメと同時に見られることが多い野鳥です。
ホオジロ
ホオジロは主に留鳥や漂鳥して山地から平地まで様々な環境に生息している野鳥です。
生息範囲が広いためスズメと同じ場所で見られることも多く、特に冬の公園や農耕地では同時に見られることの多い野鳥です。
ホオジロのオスは名前の通り頬が白く、スズメとの識別は比較的簡単ですが、ホオジロのメスはオスに比べて少し地味な色でスズメに似ているため識別には注意しましょう。
スズメとホオジロの詳しい見分け方については以下の記事で紹介しています。
関連記事:スズメとホオジロの違いと見分け方
アオジ
アオジは主に漂鳥として夏は山地の林や高原、冬は平地の林などに生息している野鳥です。
比較的数が多い野鳥で、冬になると越冬のために平地の林や公園などにやってくるため、観察機会が多くなります。そのため、冬の公園などではスズメの同時に観察されることも多い野鳥です。
スズメの様に地面で採餌していることが多く、普段から人の多い公園などの人馴れしている個体はスズメと同じようにかなり近くまで寄って来ることもあります。
関連記事:アオジが見られる生息地と探す際のポイント
カシラダカ
カシラダカは主に冬鳥としては林や河川敷、農耕地などにやって来る野鳥です。日本で見られるのは冬羽の場合がほとんどで、茶色い色合いがスズメに似ています。
スズメの様に群れで行動することが多く、木に鈴なりになっている姿もよく見られます。
カシラダカの特徴としては頭のてっぺんで逆立つ冠羽が目立つので、そこを識別ポイントにして判断するといいでしょう。
カワラヒワ
カワラヒワは主に留鳥や漂鳥として山地から平地まで幅広い範囲に生息している野鳥です。
スズメとは冬季の習性が似ている野鳥で、特に冬の田んぼなどでは両種とも大群を形成して同じように採餌をしたり電線に止まったりしている姿が見られます。
カワラヒワは翼の黄色が特徴的な野鳥なので、じっくりと見ればスズメと間違える可能性は低いですが、個体差があるので注意が必要です。
上の画像は黄色い部分がよく目立っている個体ですが、黄色があまり目立たない個体や若鳥などはスズメに似ている場合があるので注意しましょう。
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