赤い鳥の名前を知りたいときは、「赤かった部分」と「くちばし・尾の形」を一緒に確認してみましょう。冬の草むらにいた、スズメくらいの赤い小鳥ならベニマシコ。額だけが赤い小鳥ならベニヒワ、太いくちばしまで赤い鳥ならアカショウビンが候補です。
この記事では、日本で見られる代表的な赤い野鳥7種類を、写真と比較表で紹介します。胸やお腹が赤っぽい鳥、白黒の体で頭が赤い鳥も、特徴から見比べられます。

日本で見られる赤い鳥7種類の一覧
赤い羽色が目立つのはオスだけ、という種類もいます。まずは表で候補を選び、鳥の名前を押して写真と詳しい特徴を確かめてください。
| 鳥の名前 | 全長の目安 | 赤い部分と見分ける目印 | 季節・環境の目安 |
|---|---|---|---|
| ベニマシコ | 約15cm | オスの顔や胸が赤い。長い尾と短いくちばし | 本州以南では主に秋〜春。草地、河川敷、やぶ |
| オオマシコ | 約17cm | オスは紅色。額とのどの銀白色が目印 | 主に冬。山地の林縁や低木林 |
| イスカ | 約18cm | オスは暗い赤色。くちばしの先が交差する | 主に冬。マツなどの針葉樹林 |
| ベニヒワ | 約13.5cm | 額に小さな赤斑。オスは胸も赤い | 主に冬。本州中部以北の林や草地 |
| アカショウビン | 約27cm | 赤褐色の体と、太く大きな赤いくちばし | 主に春〜夏。よく茂った森林 |
| ヒレンジャク | 約17.5cm | 尾の先端が赤い。頭に冠羽がある | 主に冬〜春。実のなる木がある林や公園 |
| オオアカゲラ | 約28cm | 白黒の体と桃赤色の下腹。オスは頭頂も赤い | 一年中。主に森林 |
全長はくちばしの先から尾の先までの長さです。見られる時期や数には地域差・年による違いがあります。日本にいる赤い鳥すべてを網羅した一覧ではありません。
スズメくらいの赤い小鳥は?4種類を写真で比較
スズメほどか、少し大きい赤い小鳥を見たら、次の4種類を見比べましょう。「赤が濃い・薄い」という印象よりも、尾の長さ、顔の白い部分、くちばしの形が役立ちます。
ベニマシコ|冬の河川敷で見られる、尾の長い赤い小鳥

冬の草むらで、尾の長い赤い小鳥を見たらベニマシコのオスが候補です。全長は約15cm。顔から胸などが赤く、短いくちばしをしています。メスは茶色が主体なので、赤い鳥と褐色の鳥が一緒にいても、同じ種類の雌雄かもしれません。
北海道や青森県の下北半島で繁殖し、本州以南では秋から春に水辺のアシ原や、やぶのある場所などで見られます。「フィッ、フッ」「ピッホー」と聞こえる柔らかな声も手がかりになります。
見られる環境を詳しく調べる:ベニマシコの生息地と観察ポイント
オオマシコ|紅色の体に、白い額とのどが目立つ鳥

オオマシコは全長約17cmで、ベニマシコよりやや大きい小鳥です。オスは桃色を帯びた赤い体に、額とのどの銀白色が目立ちます。背中には暗い縦模様があり、翼や尾は濃い褐色です。
日本では冬鳥で、主に北海道や本州中部以北の山地の林縁、明るい森林、低木林などで見られます。草木の種子を食べるため、枝にとまった姿だけでなく、低い場所で採食している姿も確認してみましょう。
冬に探す環境を確認する:オオマシコの生息地と観察ポイント
イスカ|赤い体と、交差したくちばしが特徴

上下のくちばしの先が交差しているなら、イスカを考えます。全長は約18cmで、オスは暗赤色、翼と尾は暗褐色。メスは灰色がかった黄緑色をしています。
主に冬に針葉樹林で見られ、日本の山地で少数が繁殖することもあります。独特のくちばしは、松ぼっくりなどのすき間を広げ、中の種子を取り出すためのもの。赤い羽色に加え、マツ類で採食していたかどうかも確認すると候補を絞れます。
針葉樹林での探し方:イスカの生息地と観察ポイント
ベニヒワ|頭の一部だけ赤い、スズメより小さな鳥

ベニヒワは全長約13.5cm。褐色と白を基調に縦模様が入る小鳥で、額に赤い斑があり、オスは胸にも赤色が出ます。全身が赤い鳥というより、「小さな鳥の頭に赤い点があった」ときに確認したい種類です。
主に本州中部以北へ冬鳥として渡来します。北海道では平地や海岸の草地、本州では山の広葉樹林などでも見られ、渡来数は年によって変わります。
見られる環境の特徴:ベニヒワの生息地と観察ポイント
ベニマシコとオオマシコの違いは?
どちらもオスが赤く、「赤い小鳥」という印象だけでは迷いやすい組み合わせです。尾の長さと額・のどの色を優先して見比べましょう。
| 比べるところ | ベニマシコ | オオマシコ |
|---|---|---|
| 大きさ | 約15cm | 約17cm |
| 見た目の手がかり | 長い尾と短いくちばし | オスの額とのどが銀白色 |
| 冬の環境の目安 | 水辺のアシ原、やぶのある草地など | 山地の明るい林や林縁など |
距離や光の当たり方でも大きさや色の印象は変わります。見た場所は補助的な情報として使い、顔・尾・翼が写った写真があれば複数の特徴を確かめてください。
体もくちばしも赤い鳥ならアカショウビン

アカショウビンは全長約27cmのカワセミの仲間です。太く大きな赤いくちばしと、赤褐色の体が特徴で、スズメほどの赤い小鳥とは体つきが違います。腰には青い部分もあり、細部まで赤一色というわけではありません。
日本には主に夏鳥として渡来し、葉のよく茂った森林にすみます。森から「キョロロロロ……」と、しだいに小さくなるような声が聞こえたら、アカショウビンを探す手がかりになります。

鳴き声や季節も合わせて確かめる:アカショウビンの鳴き声・生息地と見られる時期
尾・頭・下腹が赤い鳥も確認しよう
ヒレンジャク|尾の先が赤く、頭に冠羽がある鳥

ヒレンジャクは全長約17.5cmで、頭の冠羽と目を通る黒い線が特徴。体は淡い褐色で、赤いのは尾羽の先端です。似ているキレンジャクは尾の先端が黄色なので、全身の印象より尾を確認しましょう。
冬から春に、実のなる木を訪れる群れが見られます。市街地に現れることもありますが、年によって渡来数が変わる鳥です。
群れが訪れる環境を知る:ヒレンジャクの生息地と観察ポイント
オオアカゲラ|白黒の体に赤い下腹、オスは頭も赤い

オオアカゲラは全長約28cmのキツツキです。白黒の体に桃赤色の下腹があり、オスは頭頂も赤くなります。メスの頭頂には赤色がありません。
アカゲラとの比較では、胸の細い黒い縦模様に注目。アカゲラは肩のあたりに大きな白斑があります。頭が赤いという特徴だけでは、種類や性別を決められません。写真で並べて確認するなら、アカゲラとオオアカゲラの違いが役立ちます。
主に森林で一年を通して見られます。木を連続してたたく音はキツツキを探すきっかけになりますが、種類の確認には姿や模様も合わせて見ましょう。
オオアカゲラの生息地と観察ポイント/似た鳥は日本のキツツキの種類と見分け方で比較できます。
胸やお腹が赤い鳥・頭だけ赤い鳥の見分け方
胸やお腹が赤い小鳥は、顔と翼の色も見る
赤色は、光によってオレンジ色や赤茶色にも見えます。お腹だけを覚えている場合は、次の特徴も思い出してください。
庭などでジョウビタキを見かけたときの疑問は、ジョウビタキが近づいてくる理由と庭での付き合い方で詳しく紹介しています。
小鳥のお腹の色や顔の模様で迷ったときは、ヤマガラに似た鳥の見分け方も比較の参考になります。
- 頭が黒く、頬からのどが赤い:ウソのオスが候補。灰色の体との組み合わせが目印です。
- オレンジ色のお腹と、翼の白い斑:ジョウビタキのオスが候補です。
- 頭や背が青く、お腹が赤茶色:イソヒヨドリのオスを確認します。
- 黒と白っぽい頭に、赤茶色のお腹:ヤマガラも見比べてみましょう。
オレンジ色に近かったらオレンジ色の鳥の一覧、青い背中も見えたら日本の青い鳥の写真と特徴で全身を比較できます。
褐色の体で喉だけが赤い小鳥なら、ノゴマの特徴とメスの見分け方も確認してください。目の上に白い眉斑があるかも手掛かりになります。
頭だけ赤い鳥は、体の色ととまり方で絞る
小さな鳥の額に赤い斑があったならベニヒワ、白黒の鳥が幹に縦にとまっていたならキツツキの仲間が候補です。体が緑色で頭の一部が赤い場合は、アオゲラなども確認します。
白黒の鳥はキツツキの比較ガイド、緑色の体なら緑色の鳥の一覧へ進むと、赤い部分以外の模様も比べられます。
くちばしだけ赤い鳥は、アカショウビンとは限らない
アカショウビンは、くちばしだけでなく体も赤褐色です。体が灰色・白・黒だったり、水面を泳いでいたりした場合は、ここで紹介した鳥以外も候補になります。くちばしの色に加えて、太さ、体の大きさ、脚の長さを記録しておくと調べやすくなります。
冬・夏・庭で見た赤い鳥を探すには
冬の赤い鳥|草むら・針葉樹・実のなる木を見比べる
冬の河川敷の草むらならベニマシコ、山地の林縁ならオオマシコ、マツなどで採食する鳥ならイスカが候補です。額の赤い小鳥が群れていたらベニヒワ、冠羽があり尾の先が赤ければヒレンジャクも確認してください。環境だけで断定せず、一覧表の形や模様と照らし合わせましょう。
夏の赤い鳥|見た地域も手がかりになる
夏の森で、大きな赤いくちばしが見えたらアカショウビンを確認します。北海道や下北半島では、繁殖期のベニマシコも候補です。一年中見られるオオアカゲラなどのキツツキもいるので、「赤い鳥は冬だけ」とは限りません。
庭に来る赤い鳥|赤茶色・オレンジ色の鳥も候補に
庭で赤っぽい鳥を見たら、まずお腹と背中の色を分けて思い出しましょう。翼に白い斑がある小鳥ならジョウビタキ、黒と白っぽい頭に赤茶色のお腹ならヤマガラ、青い背中ならイソヒヨドリも候補になります。翼の白斑が目立つ場合はジョウビタキの特徴、青い背中が見える場合はイソヒヨドリの特徴も比べてください。
庭で見た鳥を続けて探す:庭に来る鳥19種類の写真と特徴
ここで紹介した鳥に当てはまらない場合は、鳥の名前を色・大きさ・動きから探すガイドで候補を広げてみてください。
赤い鳥についてよくある質問
日本にも真っ赤な野鳥はいますか?
アカショウビンや、オスのベニマシコ・オオマシコ・イスカなど、赤い姿が印象的な鳥がいます。ただし翼や尾などには別の色もあります。「全身が赤く見えた」ときも、くちばしや尾の形まで確かめると見分けやすくなります。
赤い鳥のメスも赤いのですか?
種類によります。ベニマシコやオオマシコのメスは褐色が主体で、イスカのメスは黄緑色を帯びます。一方、ベニヒワの額の赤斑は雌雄に見られます。赤い色がないから別種、とは限りません。
写真がない場合、何を覚えておけばよいですか?
「赤かった場所」「スズメより大きいか小さいか」「くちばしと尾の形」「見た月と地域」をメモしてみてください。色の記憶が曖昧でも、尾が長かった、幹に縦にとまっていた、といった特徴が候補を絞る助けになります。
スズメに似た赤茶色の鳥は何ですか?
頭や背だけが赤茶色なのか、顔や胸まで赤いのかで候補が変わります。色だけでベニマシコと決めず、頬の模様やくちばしも確認しましょう。スズメに似た鳥の見分け方では、大きさや模様から比較できます。


コメント
家の回りで赤い鳥を見ますが何かわかりません。大きさはスズメくらい赤くて羽に茶色が入っています。図鑑でみてもわからずモヤモヤしています。いつも突然現れるので写真はありません。フェイスブックに投稿しました。最初はジョウビタキと思ったけどカワラヒラだといわれた図鑑見たけど全く違ってました。
>叶様
この記事に載っている野鳥以外で赤く羽根が茶色となるとベニスズメなどの外来種が考えられます。
また、オレンジ色の野鳥を紹介している下記の記事も参考にしてみてください。
https://yacho-joho.com/nihon-orange-yacho/