日本のフクロウの種類|鳴き声・生息地・見分け方を一覧で比較

木の枝にとまるフクロウとアオバズクを描いた日本のフクロウの色鉛筆画
木の洞から顔を出す、丸い頭と暗色の目を持つフクロウのイラスト

掲載画像は、種類や生息環境を説明するイラストです。

夜に聞こえる「ホーホー」という声。林で見かけた丸い顔の鳥。日本の野生のフクロウは、目の色・頭の形・鳴き声・見られる季節を組み合わせると、種類を絞り込めます。

森や里山に暮らすフクロウ、春から夏に渡ってくるアオバズク、冬の草地を飛ぶコミミズク。ひとくちにフクロウの仲間といっても、姿や暮らす環境はさまざまです。

見た鳥・聞いた声から、まず候補を確認
  • 丸い頭で、目が黒く見える:フクロウ
  • 黄色い目で、夜に二声ずつ鳴く:アオバズク
  • 耳のような羽が長く、目が橙色:トラフズク
  • 冬の草地を低く飛び、目が黄色:コミミズク
  • 約20cmの小型で「ブッポウソウ」と鳴く:コノハズク

ここでは主要な7種を比較し、まれに日本へ飛来するシロフクロウも補足します。「日本のフクロウは全部で7種」という意味ではありません。地域や季節で候補が変わるため、一つの特徴だけで決めずに確認していきましょう。

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日本のフクロウ主要7種一覧|大きさ・目の色・生息地を比較

フクロウ・アオバズク・トラフズク・コミミズク・コノハズク・オオコノハズク・シマフクロウの顔と目の色の比較
左からフクロウ、アオバズク、トラフズク、コミミズク、コノハズク、オオコノハズク、シマフクロウ。顔の特徴を比べるイラストで、実際の体格比ではありません。

頭にある耳のような羽は羽角(うかく)といい、本当の耳ではありません。立てたり伏せたりするため、見えないこともあります。まずは目の色と体格を合わせて比べてみてください。

種類全長の目安目・羽角主な環境見られる季節の目安
フクロウ約50cm暗色の目/羽角なし森林・里山一年中
アオバズク約29cm黄色い目/羽角なし大木のある林・社寺林多くの地域で春〜夏
トラフズク約38cm橙色の目/長い羽角木立と周辺の草地・農耕地地域によって通年または主に冬
コミミズク約38cm黄色い目/短い羽角河川敷・草原・農耕地主に秋〜冬〜春
コノハズク約20cm黄色い目/羽角あり山地などの森林主に春〜夏
オオコノハズク約25cm橙色の目/羽角あり森林・屋敷林など地域により留鳥・夏鳥
シマフクロウ約70cm黄色い目/羽角あり北海道の河川・湖沼周辺の森林一年中・生息域は限定的

全長はくちばしの先から尾の先まで。数値は目安で、性別や個体によって異なります。留鳥は一年中その地域で暮らす鳥、夏鳥・冬鳥はそれぞれ繁殖期・越冬期に渡来する鳥です。

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夜にホーホーと鳴く鳥は?フクロウ・アオバズク・キジバトの違い

夕暮れのフクロウと夜のアオバズクが枝にとまって鳴く姿

「ホーホー」という文字だけでは、鳥の種類は決まりません。声のまとまり方、繰り返す間隔、季節、周囲の環境が手がかりになります。

聞こえ方の例候補合わせて確認すること
ホッホ、ゴロスケホッホフクロウ低く響く声。林や里山から聞こえるか
ホッホウ、ホッホウアオバズク二声ずつの繰り返し。春〜夏の夜か
ブッ・ポー・ソーコノハズク山の林などで、区切りのある声を繰り返すか
ポォー、ポォー/ミャーオオコノハズク低い声やネコに似た声。姿や地域も確認
デデッポポー、デデッポポーキジバト住宅地でも聞く声。フクロウの仲間ではない

たとえば、春から夏の夜に「ホッホウ」と二声ずつ聞こえたらアオバズクが候補です。一方、朝の住宅地で「デデッポポー」と一定の節を繰り返す声は、キジバトの可能性があります。

鳴き方には個体差や場面による違いがあり、同じ鳥が別の声を出すこともあります。スマートフォンで録音するなら、聞こえた時刻・地域・周囲の環境も一緒に記録すると、あとで比較しやすくなります。

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日本の野生のフクロウ7種|特徴と生息地

森のフクロウ、草地のコミミズク、水辺のシマフクロウの生息環境

フクロウ|黒く見える目と丸い頭、里山や森林に暮らす

苔むした枝にとまる、丸い頭と暗色の目のフクロウの色鉛筆画

種名としてのフクロウは、全長約50cm。羽角がなく、丸い顔と暗色の目が目印です。体には褐色の模様があり、白っぽさには地域差があります。

北海道から九州の森林や里山などに生息する留鳥で、ネズミやモグラなどを捕らえます。昼間は枝や木陰で休み、夕方から活動することが多い鳥です。北海道のエゾフクロウはフクロウの亜種で、シマフクロウとは別の鳥です。

アオバズク|黄色い目と腹の縦模様、春から夏の夜に二声ずつ鳴く

黄色い目と白い腹の縦模様が特徴の、枝にとまるアオバズクの色鉛筆画

全長約29cm。頭から背中は暗い褐色で、白い腹には太い縦模様があります。黄色い目が目立ち、名前に「ズク」が付いていても羽角はありません。

日本の多くの地域には夏鳥として渡来し、大木のある社寺林や公園でも見られます。昆虫を主に食べ、木の穴を巣に利用します。姿が見えなくても、夜の「ホッホウ、ホッホウ」という二声ずつの鳴き方が手がかりになります。

トラフズク|橙色の目と長い羽角、木立で休む姿に注目

長い羽角と橙色の目を持つ、冬の木立で休むトラフズクの色鉛筆画

全長約38cm。長い羽角と橙色の目が特徴で、体には褐色の細かな模様があります。羽角を伏せていると、頭が丸く見えることもあります。

国内では繁殖する地域と冬に渡来する地域があり、昼間は木立の中で休みます。冬に複数羽がまとまって休むこともありますが、いつも群れているわけではありません。コミミズクと迷ったら、羽角の長さだけでなく目の色も比べてください。

コミミズク|冬の河川敷や草原を飛ぶ、黄色い目のフクロウ

黄色い目と黒い目の周りが特徴の、冬の草地にとまるコミミズクの色鉛筆画

全長約38cmで、トラフズクとほぼ同じ大きさです。「コミミ」は体の小ささではなく、短い羽角に由来します。黄色い目と、その周囲の黒い部分が特徴です。

日本には主に冬鳥として渡来し、河川敷や草丈の低い草地、農耕地などでネズミ類を探します。長い翼でふわりと飛ぶ姿が見られ、日中に活動することもあります。休む場所は木の上とは限らず、草陰や地面近くも利用します。

コノハズク|約20cmの小型種、「ブッポウソウ」の声が特徴

黄色い目と短い羽角を持つ、山林の枝にとまるコノハズクの色鉛筆画

全長約20cmの小さなフクロウです。黄色い目と羽角があり、羽は枯れ葉や木の皮に似た模様をしています。灰褐色の個体だけでなく、赤褐色の個体もいます。

主に夏鳥として森林に渡来し、昆虫類を食べます。「ブッ・ポー・ソー」と聞こえる声で知られますが、青緑色の鳥のブッポウソウとは別種です。見た目が似たオオコノハズクとの比較では、目の色が役立ちます。

オオコノハズク|コノハズクより一回り大きく、目が橙色

橙色の目と羽角を持つ、樹洞から顔を出すオオコノハズクの色鉛筆画

全長約25cm。羽角があり、枯れ葉のような複雑な模様を持ちます。コノハズクによく似ていますが、黄色い目のコノハズクに対し、オオコノハズクの目は橙色です。

森林や屋敷林などで暮らし、ネズミ類のほか小鳥や昆虫なども捕食します。留鳥として暮らす地域がある一方、北日本では夏鳥となるなど地域差があります。「ポォー」という低い声や、「ミャー」と聞こえる声も出します。

シマフクロウ|北海道の水辺の森に暮らす、魚を食べる大型種

北海道の渓流沿いで休む、黄色い目と幅広い羽角のシマフクロウの色鉛筆画

全長約70cm、翼を広げると約180cmに達する大型のフクロウです。大きな体、黄色い目、羽角が特徴です。

国内では北海道と北方領土に分布し、北海道では道東を中心に生息しています。川や湖の魚を主食とし、大木の樹洞で繁殖します。水辺と大木のある森林の両方を利用する点が、ほかのフクロウ類との大きな違いです。

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フクロウとミミズクは何が違う?似た種類を見分けるポイント

羽角のないフクロウと長い羽角を持つトラフズクの顔と目の色の違い

ミミズクもフクロウの仲間。羽角だけでは名前を決められない

耳のような羽角を持つ種類をミミズクと呼ぶ傾向がありますが、「羽角がある鳥はすべてミミズク」という区分ではありません。アオバズクには羽角がなく、シマフクロウには羽角があります。名前より実際の姿を確認しましょう。

トラフズクとコミミズクの違いは、目の色と休む環境

両種とも全長約38cmなので、大きさだけでは区別しにくい組み合わせです。トラフズクは橙色の目と長い羽角、コミミズクは黄色い目と短い羽角を確認します。木立で休む姿か、冬の草地を利用する姿かも判断材料になります。

コノハズクとオオコノハズクの違いは、黄色と橙色の目

コノハズクは約20cmで目が黄色、オオコノハズクは約25cmで目が橙色です。遠くの鳥は大きさを比較しづらいため、見える範囲で目の色や鳴き声を確かめます。羽色には個体差があり、赤みだけで種類を決めることはできません。

エゾフクロウとシマフクロウの違いは、体格・目・羽角

エゾフクロウはフクロウの亜種で、目は暗色、羽角はありません。シマフクロウは別種で、より大型、目は黄色、羽角があります。「北海道で見た」「白っぽかった」という情報だけでは区別できません。

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野生のフクロウはどこにいる?地域・季節・時間帯で候補を絞る

春夏の木立にとまるアオバズクと秋冬の草地で休むコミミズク

春から夏はアオバズクやコノハズク、冬はコミミズクに注目

一年中暮らすフクロウに加え、春から夏にはアオバズクやコノハズクが候補になります。冬の開けた草地ならコミミズク、木立で休む姿ならトラフズクも確認します。

ただし、同じ種類でも地域によって季節性が違います。「フクロウは何月に見られる?」と調べるときは、鳥の名前と観察する地域を組み合わせると情報を絞りやすくなります。

東京・関東で探すなら、種類を決めて地域別ガイドへ

関東の候補を比較したい方は、関東で見られる野生のフクロウ4種類と時期をご覧ください。全国の比較から、身近な地域の候補へ絞り込めます。

観察記録の掲載日も確認してください。過去に記録された場所でも、同じ時期に必ず見られるとは限りません。

昼間はどこにいる?木陰だけでなく草地で休む種類も

フクロウやトラフズクは枝や木陰で休むことがあり、コミミズクは草陰も利用します。多くの種類は夕方から夜に活動しますが、昼間に動く個体もいるため、「明るい時間だからフクロウではない」とは判断できません。

種類を確かめるときは双眼鏡で離れた位置から観察し、目の色、模様、とまっている高さを記録しましょう。休んでいる鳥を起こそうと音を出したり、草むらから追い出したりせず、見えた特徴を手がかりにします。

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日本で白いフクロウは見られる?シロフクロウはまれな飛来種

雪原の岩で休む白い羽と黄色い目のシロフクロウ

シロフクロウは北極圏のツンドラなどに暮らす鳥で、日本では北海道などにまれに飛来します。毎年同じ場所で見られる一般的な冬鳥とは分けて考えましょう。

成鳥のオスは白い部分が多く、メスや若い鳥には暗色の模様が目立ちます。一方、エゾフクロウにも白っぽい個体がいます。白さだけで判断せず、顔や目の色、模様を比べてください。

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日本のフクロウについてよくある質問

木の洞から顔を出す黄色い目と短い羽角の小さなコノハズク

日本の小さいフクロウにはどんな種類がいる?

この記事で紹介した種類では、コノハズクが約20cm、オオコノハズクが約25cm、アオバズクが約29cmです。小さなフクロウを見たら、羽角の有無と目の色を組み合わせて候補を比べましょう。遠近による見かけの大きさにも注意が必要です。

神社や住宅地にも野生のフクロウはいる?

大木や林が残る環境では、アオバズクやフクロウなどが暮らすことがあります。とくに春から夏の夜、社寺林から二声ずつ鳴く声が聞こえたら、アオバズクが候補になります。

フクロウは何を食べる?

種類によって違います。フクロウやコミミズクはネズミ類など、アオバズクやコノハズクは昆虫類をよく食べます。シマフクロウは魚が主食です。食べ物の違いが、林・草地・水辺といった生息環境の違いにもつながっています。

フクロウの仲間は全部夜行性?

夜に活動する種類が多いものの、すべてが夜だけに活動するわけではありません。コミミズクは昼間に飛ぶことがあり、シロフクロウも明るい時間に活動します。

声は聞こえるのに姿が見えないときは?

まずは声のリズム、聞こえる方向、時刻、周辺の環境を記録しましょう。暗い中で姿を確かめようとするより、録音と鳴き声の資料を後から比べる方が特徴を整理しやすくなります。録音だけで判断できなければ、種類を断定せず候補として残しておきます。

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次に読むなら|種類から観察ガイドへ

双眼鏡と野鳥観察ノート、森へ続く道を描いた観察ガイドのイラスト

名前の候補が絞れたら、見られる時期と生息環境を確かめてみましょう。まず地域の候補を知りたい方は関東のフクロウ4種類の比較、生息環境から調べたい方はフクロウの生息地と探し方へ進むと、次に確認したいことが見つかります。

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参考資料

フクロウの図鑑とルーペ、色鉛筆を描いた参考資料のイラスト
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