ガビチョウを見つけたら、捕まえず、持ち帰らず、離れて様子を見ましょう。けがをしている、ひなや卵がある、家の中から出られないなど、対応に迷うときは、鳥に触る前にその場所の管理者や自治体へ相談してください。
白い眉のような線がある茶色い鳥を見かけ、「外来種なら通報するの?」「保護したいけれど、連れて帰っていい?」と迷うことがあります。ガビチョウは特定外来生物に指定されており、野鳥の捕獲に関するルールも関係します。まずは、見つけたときの状況に合わせて対応を確認しましょう。
見つけたときの対応早見表
| 鳥の様子・困りごと | 最初にすること |
|---|---|
| 元気な鳥を見かけた | 離れて観察。捕獲・持ち帰り・餌付けをしない |
| けが・衰弱が疑われる | 触る前に管理者や自治体へ相談 |
| 地面にひながいる | 巣立ち直後の可能性もあるため、近づかず様子を見る |
| 巣や卵がある | 自己判断で撤去・採取しない。支障があれば相談 |
| 鳴き声やふんで困っている | 困る時間帯や状況を整理し、管理者や自治体へ相談 |
| 家や建物の中に入った | 追い回さず、人やペットを離す。出られなければ相談 |

ガビチョウを見つけたら、まずする3つのこと

1.少し離れて、鳥の姿と様子を確認する
まず確認したいのは、目の周りから後ろへ続く白い線と、鳥が元気に動いているかどうかです。双眼鏡や写真で特徴を見られるなら、それで十分。茂みに入って追いかけたり、手でつかんで確かめたりする必要はありません。
2.捕まえない・持ち帰らない・餌を置かない
ガビチョウは、外来種だからといって自由に捕まえられる鳥ではありません。生きたまま箱に入れて家へ運ぶことも、外来生物法の規制に関わります。餌で呼び寄せることは避け、そのまま自然の中で過ごす姿を見守ります。
3.対応に迷うときは、触る前に相談する
けが、巣や卵、建物への迷い込み、繰り返す生活上の支障があるときは、管理者や行政窓口に状況を伝えます。鳥を確保してから連絡するのではなく、先に相談して対応を確認することが大切です。
庭に来た鳥がガビチョウか分からない場合は、庭に来る鳥19種類の写真と見分け方で、大きさ・顔の模様・動きを比べてみてください。
ガビチョウを見つけたら通報は必要?相談先と伝える内容
見かけたからといって、一般の人が捕獲や駆除に動く必要はありません。環境省は、特定外来生物を見つけた場合、不用意に捕まえず、場所の管理者や行政機関へ相談することを勧めています。通報の要否や地域ごとの案内は、自治体の情報を確認しましょう。
特に、鳥が動けない、建物内から出られない、巣が工事や敷地の利用に関わるなど、具体的な対応が必要なときは、次の窓口が相談先になります。
- 公園・施設・集合住宅で見つけた
- 公園や施設の管理者、管理会社
- 自宅の庭や近所で見つけた
- 市区町村や都道府県の鳥獣・自然環境・外来生物の担当窓口
- 特定外来生物の扱いを確認したい
- 管轄の地方環境事務所など
相談するときに伝えること
- 見つけた日時と場所
- 鳥の数、白い眉模様などの特徴
- 歩ける・飛べるか、出血や衰弱が見られるか
- 道路上、室内、工事予定の植え込みなど、周囲の状況
- 鳴き声やふんなどで、どのような支障が出ているか
「ガビチョウかもしれない」と伝えて構いません。離れた位置から撮影した写真があれば、種類や状態を説明する助けになります。相談先が分からないときは、自治体の公式サイトで「自治体名+野生鳥獣」や「自治体名+外来生物」を調べると担当を探しやすくなります。
ガビチョウの捕獲・駆除・飼育を自分でしてもいい?

個人の判断で捕まえたり、駆除したり、ペットとして飼ったりしないでください。ガビチョウには、主に次の2つの法律が関係します。
| 法律 | 押さえておきたいルール |
|---|---|
| 鳥獣保護管理法 | 野生の鳥の捕獲・殺傷、卵の採取は原則禁止。許可などの適法な手続きが必要 |
| 外来生物法 | 特定外来生物の飼育・保管・生きたままの運搬、野外への放出などを原則規制 |
「自宅の敷地にいる」「特定外来生物だから減らした方がよい」と考えても、それだけで捕獲や駆除が認められるわけではありません。防除が必要か、誰がどの手続きで対応するかは、管理者や行政窓口に確認します。
けがをした鳥を動物病院へ運んでもいい?
助けたい場合も、生きたガビチョウを自己判断で運ばないようにしてください。治療を目的としていても、捕獲や運搬の規制がなくなるわけではありません。受け入れの可否や必要な手続きを、管理者や自治体へ先に確認しましょう。
誤って捕まえてしまったら?
環境省は、特定外来生物を捕まえてしまっても、その場ですぐに放す行為は外来生物法の規制対象にならないと説明しています。ただし、これは鳥を確認のために捕まえてよいという意味ではありません。鳥獣保護管理法による捕獲の規制は別にあり、別の場所へ運んで放すことも避けてください。けがなどで直ちに放せない場合は、その状況を行政窓口へ伝えて対応を確認します。
けがをしたガビチョウ・ひな・巣・卵を見つけたら

けが・衰弱が疑われるときは、保護する前に相談
飛べない、出血している、うずくまって動かないなどの様子があっても、すぐに拾って箱に入れないでください。周囲の安全を確認し、鳥に触らずに管理者や自治体へ連絡します。犬や猫が近づきそうなら、まずペットを離しましょう。
野生鳥獣の救護施設でも、特定外来生物を受け入れない場合があります。例えば神奈川県の案内では、ガビチョウは保護施設の受け入れ対象外です。ほかの野鳥と同じように保護・搬送できるとは限らないため、地域の担当窓口に確認する必要があります。
地面にひながいるときは、巣立ち直後の可能性を考える
羽が生えたひなが地面や低い枝にいる場合、巣立ったばかりで、親鳥から餌をもらっていることがあります。地面にいることだけで「親に捨てられた」とは判断できません。元気に動いていて差し迫った危険がなければ、近づかず、人が離れた場所から様子を見ます。
けががある、車にひかれそう、羽がほとんど生えていないなど判断に迷う場合は、ひなの状態と周囲の危険を管理者や自治体へ伝えましょう。ガビチョウのひなを持ち帰って育てたり、自己判断で餌や水を与えたりはしません。
巣や卵があるときは、撤去・採取をしない
卵やひなのいる巣を動かすと、卵の採取や鳥の捕獲に関わる可能性があります。庭木の剪定や工事に支障がある場合でも、先に管理者や行政窓口へ相談してください。巣の中を何度ものぞき込まず、鳥が使っているか判断できない場合も、そのまま状況を伝えます。
家や建物に入ったときは、追い回さない
人やペットを鳥から離し、落ち着ける状況をつくります。自力で出られず対応が必要な場合は、施設の管理者や自治体へ相談してください。網で追いかける、鳥をつかんで屋外へ運ぶなどの対応を、自分だけの判断で始めないようにしましょう。
ガビチョウの見分け方|白い眉模様・黄色いくちばし・大きな鳴き声

ガビチョウか確かめるときは、鳴き声だけでなく顔の模様を見るのが近道です。成鳥では次の特徴が手がかりになります。
- 白い目の縁取りと、後ろへ伸びる白線:目を囲む白い輪から後頭部へ線が続き、眉を描いたように見えます。
- 黄褐色の体と黄色いくちばし:全長は約20~25cm。喉や胸には細かなすじ模様があります。
- 茂みや地面での行動:低木林や藪を好み、地上で昆虫や果実を探します。
鳴き声をカタカナにすると?ウグイスと間違えることも
ガビチョウの声は変化が多く、カタカナでは「ピョロロロ」「キョロキョロ」などと表されることがあります。表記は聞き取り方の一例で、いつも同じ音の並びで鳴くわけではありません。他の鳥のさえずりをまねることもあるため、「ホーホケキョのように聞こえた」だけではウグイスと決められない場合があります。
鳴き声の特徴やウグイスとの違いを詳しく確かめたい方は、ガビチョウの鳴き声・カタカナ表記・ウグイスとの違いをご覧ください。姿が見えないときに、声を頼りに候補を絞る助けになります。
ガビチョウにはどんな害がある?特定外来生物になった理由

ガビチョウで問題になるのは、在来の鳥との餌や生息場所をめぐる競合など、生態系への影響のおそれです。大きな鳴き声が住宅地で騒音として問題になることもあります。「外来種だから、人を襲う危険な鳥」という意味ではありません。
日本では、観賞用に輸入された飼い鳥が逃げたり放されたりして野生化したと考えられています。中国南部やベトナム北部などが自然分布域で、国内では関東や九州などに定着しています。在来鳥への影響は、地域や種によって調査が必要な点もあり、ガビチョウを一羽見かけたことだけで被害の程度は判断できません。
鳴き声がうるさい・庭に繰り返し来るとき
鳴く時間帯、続く長さ、おおよその数、ふんなどの支障を整理して、管理者や自治体へ相談しましょう。捕獲用のわなを置いたり、卵のある巣を撤去したりする対応を自己判断で進めないでください。庭に餌を置いている場合は餌付けをやめ、鳥を呼び寄せないようにします。
ガビチョウが暮らす環境を知りたい方は、ガビチョウの生息地と探す際のポイントも参考にしてください。鳴き声、食べ物、日本での広がりをまとめて確認するには、ガビチョウの特徴と生態の解説が役立ちます。
ガビチョウと似ている鳥の違い|ヒヨドリ・ツグミ・ソウシチョウ

茶色い体や大きな声だけでは、別の鳥と間違えることがあります。ガビチョウの目を囲む白い輪と、その後ろへ続く白線を基準に比べましょう。
- ヒヨドリ:灰色の体と茶色い頬
- 全身は灰色がかり、頬の茶色い部分が目立ちます。ガビチョウのような長い白線はありません。木の枝や電線で見かけた鳥なら、ヒヨドリの特徴・鳴き声と比べてください。
- ツグミ:胸の黒い斑点と白い眉斑
- 胸から腹に黒い斑点があり、冬の芝生や畑などでも見られます。白い眉斑はあっても、ガビチョウの白い目の縁取りとは形が違います。詳しくはツグミの姿・季節・見分け方で確認できます。
- ソウシチョウ:赤いくちばしと黄色い喉
- 全長約15cmと小さく、黄色い喉や橙色の胸が特徴です。ガビチョウと同じく特定外来生物ですが、姿は異なります。ソウシチョウの特徴と生態では体の色を詳しく紹介しています。
- カオグロガビチョウ:顔の黒さが目印
- 大きさや体形が似ていても、顔が黒く、ガビチョウの白い眉模様はありません。カオグロガビチョウの顔の模様・鳴き声と比較できます。
顔が広く白く見える鳥だった場合は、カオジロガビチョウの特徴も確かめてみてください。白い部分が「細い線」なのか「顔の広い範囲」なのかが手がかりになります。
ガビチョウを見つけたときのよくある質問

ガビチョウは人に危険ですか?
見つけたときは、追い詰めたり手でつかんだりせず、距離を取って観察します。特定外来生物の指定は生態系への影響などに基づくもので、指定されているから直ちに人への危険がある、という意味ではありません。
ガビチョウに餌をあげてもいいですか?何を食べますか?
自然の中では昆虫や果実を食べますが、見つけた鳥への餌付けは避けましょう。家の周りに鳥を集めると、鳴き声やふんなどの支障につながることがあります。ひなや弱った鳥にも、自己判断で餌を与えず、必要な対応を先に相談してください。
庭に来たガビチョウを追い払ってもいいですか?
まずは餌で呼び寄せていないかを確認し、離れて様子を見ます。追いかけて捕まえる、巣や卵を取り除くといった行為は、捕獲や採取の規制に関わります。繰り返し支障が出る場合は、鳥を傷つける対応を始める前に自治体へ相談しましょう。
ガビチョウは珍しい鳥ですか?冬も見られますか?
日本本来の野鳥ではありませんが、定着した地域では継続して見られます。渡りをしない留鳥なので、冬にも観察されます。ただし、分布や見られやすさには地域差があり、どこにでもいる鳥ではありません。
ガビチョウが死んでいたら、どうすればいいですか?
素手で触らず、敷地や施設の管理者、市区町村の担当窓口へ扱いを確認してください。同じ場所で複数の野鳥が死んでいるなど気になる状況があれば、その点も伝えましょう。死んだ鳥の処理方法や調査の対象は、地域の案内に従います。
まとめ|ガビチョウを見つけたら、捕まえずに状況を確認

元気なガビチョウを見かけたら、離れて観察し、捕まえたり持ち帰ったりしないことが基本です。けが、ひな、巣や卵、建物への迷い込み、生活上の支障がある場合は、鳥に触る前に管理者や自治体へ相談しましょう。
種類が分からないときは白い眉模様を確認し、ガビチョウの鳴き声と特徴も合わせて比べると判断しやすくなります。


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