フクロウカフェができるなど近年、人気が高いフクロウですが、日本には野生のフクロウも数多く生息しています。
夜行性が多い野生のフクロウは観察するのが難しい印象がありますが、場所や種類によっては比較的簡単に観察することができます。
そこで今回は関東地方で観察することができる野生のフクロウたちを紹介したいと思います。
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フクロウ
フクロウは主に留鳥として関東各地の林に生息しており、一般的にフクロウといえばこの種を指します。
留鳥のため、一年中観察できる機会はありますが、夜行性のため普段は鬱蒼とした林の中でじっとしていることが多いので観察できる機会は多くありません。
しかし、子育ての時期となる春先には大木のある神社や巣箱をかけた公園でみられることが多いのでフクロウの観察は春がおすすめです。
栃木県の野木神社はフクロウが子育てをする神社として非常に有名で、関東でも有数のフクロウ観察ポイントになっています。運が良ければ巣穴から顔を出す可愛いフクロウのヒナも観察るすることができるでしょう。
また、我孫子市が市の鳥をフクロウにしており、「我孫子市鳥の博物館」が毎年フクロウの巣箱にカメラを設置しその映像をホームページで公開しています。
トラフズク
トラフズクは関東各地の林で留鳥や漂鳥として生息しています。羽角と呼ばれる耳のような羽が特徴のフクロウで、冬には数羽の群れで行動することが多く都市部の河川敷などでも見られるため、観察できる可能性も高くなります。
人通りの多い場所でも普通に見られるので場所によっては地元のアイドル的存在になっていることもあります。
ネズミなどを主食とするため河川敷の常緑樹など、近くに狩場があってトラフズクが身を隠せるくらいの葉が生い茂った木々を探すといいでしょう。
アオバズク
アオバズクは主に夏鳥として関東に飛来し、「アオバ」と名の付く通り、ゴールデンウィークが過ぎたあたりの青葉が美しい時期に関東各地の大木のある神社などで見られはじめます。
繁殖に適したうろのある大木があれば住宅地の中でも見られるため、場所によってはとても身近なフクロウです。
有名な神社などではアオバズクがやって来ると地域新聞に取り上げられることが多いので、それらの情報を頼りにすると高確率でアオバズクを観察することができるでしょう。
コミミズク
コミミズクは主に冬鳥として関東各地のヨシ原や草原にやって来ます。
夜行性ですがコミミズクは夕方になると狩りのためにヨシ原や草原を飛び回るので、フクロウ類の中では比較的観察が容易な野鳥です。特に渡良瀬遊水地などの有名飛来地では複数のコミミズクが見られます。
狩りの途中には草原やヨシ原の中にある杭や枯れ木などに止まって休むことが多いのでそれらの場所に近くで待っているとじっくりと観察することができるでしょう。
狩りは毎日ほぼ同じ場所で行うため、一度見つけてしまえばその冬の間はコミミズクの観察を楽しむことができるでしょう。
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