ミコアイサが見られる生息地と探す際のポイント
ミコアイサは主に冬鳥として湖沼や公園の池などに生息しています。
ミコアイサのオスは白い体に目元が黒いことから「パンダガモ」の愛称で親しまれており、とても人気が高い野鳥です。
ミコアイサのオスの真っ白い体は他のカモの群れにいると非常に目立つので、混じっていればすぐにわかるでしょう。
ただしカワアイサやウミアイサなどの他のアイサと同じく採餌の際に長時間の潜水を行うので、他のカモの群れに1羽だけで混じっていると見逃してしまうことがあります。
そのため、他のカモの群れからミコアイサを探す際は流し見ではなく広範囲を見つめながら浮上するミコアイサを探すといいでしょう。
ミコアイサのメスはオスと違って頭が茶色く、体も灰色なので、他の水鳥の中に混じっていると見つけにくいので注意しましょう。
北印旛沼【千葉県】
千葉県北部にある北印旛沼には冬になるとミコアイサがやって来ます。
ミコアイサを探す際は沼の西側の吉高揚排水機場を拠点にするといいでしょう。ただしこのあたりの沼沿いはサイクリングロードになっており道幅も狭いため、観察の際は道の端に立ち、三脚などの使用は控えましょう。
北印旛沼は千葉県内でも有数の水鳥の飛来地なので、多くの水鳥の中に混じるミコアイサを探すことになります。北印旛沼に生息している野鳥で、全体的に白っぽく見えるのはホオジロガモやカンムリカイツブリが少し白っぽく見える程度なので、カモの群れの中にいる真っ白い点を見つけるようなイメージでミコアイサを探すといいでしょう。
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東庄県民の森・八丁堰【千葉県】
千葉県香取郡にある東庄県民の森に隣接する八丁堰(夏目の堰)には冬に多くのカモ類と共にミコアイサが飛来します。
ミコアイサの数はそれほど多くないので、カモ類の大群の中から探すことになりますが、白く見えるのは大きなハクチョウを除けばミコアイサの他にカンムリカイツブリくらいなので、ミコアイサがいれば見つけるのは比較的簡単です。
ただし、潜水を繰り返している時は長い潜水時間も相まって見つけるのは至難の業なので、堰を見渡して白いミコアイサが見当たらなくても根気よく探しましょう。
堰は南側からの観察ができないため、西側になる県民の森側が順光になる時間が長くおすすめです。
八丁堰は比較的数が少ないトモエガモが飛来するポイントでもあるので併せて探してみるといいでしょう。
八丁堰はハクチョウの飛来地としても有名な場所で、休日にはハクチョウを観察に来る人で賑わうので、ミコアイサをじっくりと観察したい場合は平日などの人の少ない時間帯に行くといいでしょう。
新横浜公園【神奈川県】
神奈川県横浜市にある新横浜公園には主に冬鳥として園内にある大池にミコアイサが飛来します。
大池は基本的に南側からの観察になるので、日中は順光の良い条件でミコアイサを観察することができます。ミコアイサが活発に動き回っている際は池の幅が狭くなっている場所で待っていれば、比較的近くでミコアイサを観察することができます。
所々にあるヨシにうまく体を隠すことができれば間近でミコアイサを観察することができるでしょう。ミコアイサは柵沿いのヨシの中に隠れて休んでいることもあるので気が付かずに飛ばしてしまわないように注意しましょう。
また、草地広場の東側にある突堤も冬季限定で臨時開放されているおすすめポイントです。突堤からはカモたちの隠れ場となっている投てき練習場側の藪や突堤の正面にある小島の水際などを中心に探してみるといいでしょう。
新横浜公園は平日でも利用者が多い人気の公園なので、ミコアイサをゆっくりと観察したい場合は、平日の早朝などの人が少ない時間帯に行くといいでしょう。
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彩湖【埼玉県】
埼玉県の荒川沿いにある彩湖には冬にミコアイサがやって来ます。
彩湖は湖の周りを一周することができるので、太陽の位置に合わせて順光の位置でミコアイサを探すといいでしょう。
ミコアイサが彩湖の中心付近にいる場合はかなり距離のある状態での観察になるので高倍率の双眼鏡などがあると便利です。
ミコアイサが遠くにいる場合は白い姿を目印に探すことになりますが、彩湖には同じく白い姿で潜水を繰り返すカンムリカイツブリも多く生息しているので遠くからの観察の場合は見間違えないように注意しましょう。
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渡良瀬遊水地【栃木県他】
栃木県など4県にまたがる渡良瀬遊水地では冬になると主に遊水地内にある谷中湖にミコアイサがやって来ます。
レンタサイクルで自転車を借りて、谷中湖周囲や谷中湖に架かる橋、中の島からミコアイサを探すのがおすすめです。
運が良ければ岸の近くで潜水を繰り返すこともありますが、ほとんどの場合は岸から離れた場所にいるので、フィールドスコープや高倍率の双眼鏡があると便利です。谷中湖にはカンムリカイツブリやカワアイサなど、ミコアイサと同じく潜水を繰り返す野鳥が多く生息しているので混同しないように注意しましょう。
ミコアイサは谷中湖周囲の水路でも見られることがあります。こちらは谷中湖よりも近くで観察できる可能性が高いので、人が少ない場所を中心に探すといいでしょう。水路はミコアイサを近くで観察できる可能性がありますが、こちら体を隠すものが何もないので、近づくとすぐに飛ばれてしまいます。ミコアイサを見つけたら、自分から近づかずにミコアイサが近づいてくるのをじっと待つといいでしょう。
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大室公園【群馬県】
群馬県前橋市にある大室公園には主に冬鳥としてミコアイサが生息しています。
ミコアイサは主に園内にある五料沼に飛来します。ミコアイサは岸から離れた場所にいる場合が多いので、順光の位置から高倍率の双眼鏡などで観察するといいでしょう。
大室公園は冬に園内にあるヤドリギにレンジャク類がやって来ることで非常に有名な公園なので、ミコアイサと併せてレンジャク類も探してみるといいでしょう。
山中湖【山梨県】
山梨県の富士山東側にある山中湖には冬になるとミコアイサがやって来ます。
山中湖は1周10キロ以上あるので、ミコアイサを探す際は車で各所の駐車場を回りながら探すのがおすすめです。ミコアイサは岸から離れた場所にいることも多いので、高倍率の双眼鏡やフィールドスコープがあると便利です。
冬の山中湖は風が強く吹いたり、周囲に雪が積もったりしていることも多いので、防寒対策はしっかりとしておきましょう。
冬の山中湖はヤドリギが多く、レンジャクの生息地としても有名な場所なので旭日丘などのヤドリギが多い場所でレンジャクが来るのを待ちながらミコアイサを探すのもいいでしょう。
瓢湖【新潟県】
新潟県阿賀野市にある瓢湖には冬になるとミコアイサの群れがやって来ます。
瓢湖は白鳥の飛来地として全国的にも有名な場所で白鳥が多く見られる明け方や夕方は観光客の方も多く観察しづらくなります。そのため、ミコアイサなどの白鳥以外の野鳥が目的の場合は白鳥も人も少なくなるお昼頃がいいでしょう。
寒さが厳しい場合は東新池にある白鳥の観察小屋からミコアイサを探すのがおすすめです。
瓢湖には白鳥やミコアイサの他にも数多くのカモ類が越冬にやって来ます。カモの識別の練習には絶好のポイントなのでミコアイサと他のカモの違いなどをじっくりと観察してみるといいでしょう。
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福島潟【新潟県】
新潟県新潟市にある福島潟には主に冬鳥としてミコアイサが生息しています。
福島潟には野鳥観察施設の雁晴れ舎があり、フィールドスコープが常設されています。福島潟は非常に多くの水鳥が越冬にやって来る場所で、多くの水鳥の中からミコアイサを見つけるのは大変ですが、フィールドスコープを使えばミコアイサを見つけやすくなるでしょう。
雁晴れ舎以外では自然学習園が水際を歩道が通っておりミコアイサを探しやすいポイントです。
福島潟は厳冬期には積雪があり、ミコアイサを探すのが大変になるので、福島潟にミコアイサを探しに行く際は雪が積もる前の初冬がおすすめです。
福島潟では公式サイトで野鳥情報を発信しているのでミコアイサの飛来情報をチェックしてから向かうといいでしょう。また、ビュー福島潟や雁晴れ舎中にも詳しい野鳥情報が掲示されているので要チェックです。
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管理人がミコアイサを確認した場所一覧
東庄県民の森・八丁堰【千葉県】
兼田貯水池【千葉県】
七次川調整池(清水口調整池)【千葉県】
波崎【茨城県】
大室公園【群馬県】
山中湖【山梨県】