冬は東京都23区内で最も多くの野鳥が見られる時期になります。
特にカモ類を始めとした水鳥は都心部にも多く飛来し素早く動くことも少ないので観察も容易な野鳥たちです。
そこで今回は東京都23区内で冬にカモ類を始めとした水鳥を観察することができるおすすめの探鳥地をいくつか紹介したいと思います。
皇居【千代田区】
オカヨシガモ・カイツブリ・キンクロハジロ・ハシビロガモ・バン・ヒドリガモ・ホシハジロ・マガモ・ヨシガモ
千代田区にある皇居はお濠に囲まれており、そのお濠に多くの水鳥が飛来します。
お濠によって見られる水鳥の傾向が変わるので、各お濠を順番にチェックしていくといいでしょう。
皇居は普段から観光客やランナーの方が多く、水鳥も人馴れしているものが多く比較的近い距離で観察することができます。
蛤濠は順光の時間帯が多く人も比較的少ないのでおすすめポイントです。
半蔵濠などの西側のお濠は歩道沿いからの観察になり、ランナーや通行客が非常に多いので立ち止まって観察する際は十分注意しましょう。
不忍池【台東区】
オオバン・オナガガモ・キンクロハジロ・ハシビロガモ・バン・ヒドリガモ・ホシハジロ・マガモ
台東区の上野公園内にある不忍池は、蓮池・ボート池・鵜の池の三つに分かれています。鵜の池は上野動物園内にあるため、基本的には蓮池とボート池での観察になります。
不忍池は観光地としても人気のポイントで、普段から人が非常に多く水鳥もかなり人馴れをしているため近い距離で観察することができます。
蓮池は名前の通りハスが非常に多く、水際に来た水鳥の観察になるので、かなり近くで水鳥を観察することができます。
ボート池では北側にある浮橋が近くに水鳥が休憩する杭もありおすすめのポイントです。ボートを借りれば水鳥をかなり近くで観察できるので、時間がある場合はボートを借りるのもいいでしょう。
関連記事:不忍池で見られる野鳥と観察ポイント
浜離宮恩賜庭園【中央区】
オオバン・オナガガモ・カイツブリ・カンムリカイツブリ・キンクロハジロ・コガモ・スズガモ・ハシビロガモ・ヒドリガモ・ホシハジロ
中央区にある浜離宮恩賜庭園には庭園内に二つの鴨場に潮入りの池、堀など水鳥が飛来するポイントが多くあります。
潮入りの池は視界を遮るものはほぼなく、水際の遊歩道や、池に架かる橋の上からはかなり近くで水鳥を観察することができます。二つある鴨場は潮入りの池と違って林に囲まれており、野鳥と距離があることがほとんどですが、人も少なくゆっくりと水鳥を観察することができます。
また、浜離宮恩賜庭園は東京湾の水路に隣接しているため、水路ではカンムリカイツブリやスズガモなどが期待できます。
浮間公園【北区・板橋区】
オオバン・オカヨシガモ・カイツブリ・キンクロハジロ・バン・ヒドリガモ・ホシハジロ・マガモ
北区と板橋区にまたがる浮間公園には園内にある浮間ヶ池に多くの水鳥が飛来します。
池の周りを歩いて一周できるので順光の位置から水鳥を観察するといいでしょう。池の北側にある小鳥の森(バードサンクチュアリ)は水鳥の休憩ポイントになっているため要チェックです。
南側にある入口広場は順光で浮島ヶ池を一望できるので水鳥の観察におすすめのポイントです。
浮間公園は荒川に隣接しており、河川敷を西に15分ほど歩くと荒川生物生態園があり、野鳥観察デッキもあるのでそちらも訪れてみるのもおすすめです。
関連記事:浮間公園で見られる野鳥と観察ポイント
舎人公園【足立区】
アメリカヒドリ・オオバン・カイツブリ・ハシビロガモ・バン・ヒドリガモ
足立区にある舎人公園では園内にある二つの池に多くの水鳥が飛来します。
公園の北東にある大池は池の周りを歩いて一周することができ、視界を遮るものもほとんどないので、カモ類を非常に観察しやすい場所です。
大池にやって来るヒドリガモの群れの中にはアメリカヒドリが混じっていることもあるので、ヒドリガモの群れを見つけたら要チェックです。
公園の南東にある自然観察園の池には野鳥観察壁が設置されており、水鳥を警戒させずに近くで観察することができます。
関連記事:舎人公園で見られる野鳥と観察ポイント
石神井公園【練馬区】
オオバン・オカヨシガモ・オナガガモ・カイツブリ・キンクロハジロ・ヒドリガモ・ヨシガモ
練馬区にある石神井公園には石神井池と三宝寺池の二つの池があります。住宅街の中にある公園のため普段から人が多く、水鳥も人馴れしている個体も多い場所です。
石神井池の方はボート池と呼ばれ、貸しボートなどがあり、人が多いので水鳥の観察は三宝寺池の方がおすすめです。
三宝寺池の方は池の周りに遊歩道が通っており、水際ギリギリを歩くことができるので、目の前で水鳥を観察できる場合があります。歩道から数メートルの距離にある杭に止まっていることもあるので、チェックしてみるといいでしょう。
三宝寺池の中にある浮島は水鳥の休憩ポイントになっているので要チェックです。
葛西臨海公園【江戸川区】
ウミアイサ・オカヨシガモ・オナガガモ・カイツブリ・カンムリカイツブリ・コガモ・スズガモ・ハシビロガモ・ハジロカイツブリ・ホオジロガモ・ホシハジロ
江戸川区にある葛西臨海公園は東京湾に隣接しており、海ガモから淡水ガモまで多くの種類の水鳥を観察することができる探鳥地です。
公園の東側にある鳥類園には二つの池があり、池の周りに野鳥観察小屋や観察壁などが複数あり、池にやって来る水鳥を警戒させずに観察することができます。
隣接する葛西海浜公園の西なぎさではスズガモやカンムリカイツブリの大群の他にウミアイサなども見ることができます。西なぎさに入れない早朝などは西なぎさや東なぎさとの間にある水路で水鳥を観察するといいでしょう。
また、鳥類園のスタッフの方がブログで野鳥情報を発信しているので、チェックしてから向かうのがおすすめです。
関連記事:葛西臨海公園で見られる野鳥と観察ポイント
東京港野鳥公園【大田区】
オオバン・オナガガモ・カイツブリ・カンムリカイツブリ・キンクロハジロ・コガモ・スズガモ・マガモ・ヒドリガモ・ハシビロガモ・ホシハジロ
大田区にある東京港野鳥公園は名前の通り野鳥の観察に特化した探鳥地です。
園内には複数の池がありそれぞれの池に野鳥観察小屋があります。観察小屋にはフィールドスコープが常設されているため、遠くにいる水鳥も簡単に観察することができるため、バードウォッチング初心者の方にもおすすめの探鳥地です。
特に潮入りの池に隣接するネイチャーセンターは暖房も完備されており、冬の寒い日でも快適に水鳥を観察できるため特におすすめのポイントになります。
東京港野鳥公園では公式サイトで野鳥情報を発信しているのでチェックしてから向かうといいでしょう。
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