ベニマシコが見られる生息地と観察ポイント
ベニマシコは主に冬鳥として、草原やヨシ原などに生息しています。そのため、ベニマシコを探す際は河川敷や田んぼ周辺の草むらなどを探すと見つかる可能性が高いでしょう。北海道では繁殖しているため、真っ赤な夏羽のオスを観察したい場合は北海道でベニマシコを探してみるといいでしょう。
藪の中にいることが多く見つけづらいことの多いベニマシコですが、好物であるセイタカアワダチソウやススキの種子を食べている時は高いところに止まりとても見やすくなります。
そのため、ベニマシコの生息地では、近くにセイタカアワダチソウやススキがないか探してみましょう。メスはセイタカアワダチソウやススキの穂と色がとてもよく似ているため見落とさないように注意が必要です。
ベニマシコのメスは鮮やかなオスに比べるとあまり目立ちませんが、オスよりも開けた場所に出てくることが多いので、ベニマシコを探す際はまずメスを探すことをおすすめします。
ベニマシコは藪の中にいることが多いので、近づくまで気づかずにせっかく近くにいたのに飛ばれてしまうことが多くなりがちですが、同じ場所に戻ってくることが多いので、飛ばれてしまった際は少し離れて戻って来るのを待ってみましょう。
ふれあい松戸川【千葉県】
千葉県松戸市にあるふれあい松戸川では冬に松戸川の沿いの草むらにベニマシコがやって来ます。JRの松戸駅から徒歩10分とアクセスがいいため、気軽にベニマシコを観察できるおすすめの場所です。
松戸川沿いの遊歩道を「フィッフィッ」というベニマシコ鳴き声を頼りに探すといいでしょう。遊歩道には江戸川沿いに出られる小さな道がいくつかあるので、そこから江戸川沿いのヨシ原や藪もチェックするといいでしょう。
また、松戸川沿いの遊歩道は異常に狭いため、ベニマシコを観察する際はほかの通行人の方の迷惑にならないように十分注意しましょう。
相模川・磯部頭首工【神奈川県】
神奈川県の相模川中流域にある磯部頭首工周辺には主に冬鳥としてベニマシコが生息しています。
ベニマシコは相模川沿いの藪で見られます。磯部頭首工自体は立入禁止のため、上流か下流の水際まで出られる場所を中心に探すといいでしょう。
電車で行く際は相武台下駅から下溝駅までの相模川の東側を歩いて探すのがおすすめです。午前中から昼間は順光の良い条件でベニマシコを探すことができます。
生息環境が似ているホオジロなどの小鳥が多い場所に混じっていることがあるので、それらの野鳥を見つけたら周囲を探してみるといいでしょう。
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芝川第一調節池【埼玉県】
埼玉県さいたま市にある芝川第一調節池には主に冬鳥としてベニマシコが生息しています。
ベニマシコは主に調節池の水際にあるヨシ原で見られるので、堤防の上の歩道を歩きながら探していくといいでしょう。芝川第一調節池は堤防の上を歩いて1周することができるので、順光でヨシ原を見渡せる位置から探していくのがおすすめです。
特に調節池南側のヨシ原は同じ冬鳥で人気の高いアリスイがよく見られるポイントでもあるので、時間をかけて探す場合は南側を中心にするといいでしょう。
また、ヨシ原の中に点在する木々もベニマシコが止まるポイントなので、それらの木々の枝先も要チェックです。
渡良瀬遊水地【栃木県他】
栃木県他3県にまたがる渡良瀬遊水地では冬に多くのベニマシコがやって来ます。渡良瀬遊水地にはベニマシコが好む環境が各所に点在しており、遊水地内の様々な場所でベニマシコを見ることができます。
特に第一調節池の東側や谷中湖周囲のヨシ原や低木の林が観察しやすくおすすめです。時間があればレンタサイクルで谷中湖を周ってみるといいでしょう。その際は谷中ブロックの周囲を中心にベニマシコを探すのがおすすめです。
渡良瀬遊水地ではオオジュリンと一緒に行動していることも多いのでまずはベニマシコよりも数の多いオオジュリンを探してみるのもいいでしょう。
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千本松牧場【栃木県】
栃木県那須塩原市にある千本松牧場では、冬にベニマシコの群れを観察することができます。
ベニマシコを探す際はブルーベリー園周辺や、松方別邸からさらに奥に進んだ場所にある草原がおすすめで、歩道に飛び出してくることもあります。しかし、場所によってはサイクリングコースになっているため観察の際は自転車に注意しましょう。
ただ、近年ベニマシコが観察できる場所の近くで開発工事が行われているため、今後見られるベニマシコの数が減少する可能性があります。
また、千本松牧場は観光地としても有名なので休日には多くの観光客でにぎわいます。そのため、バードウォッチングをする際は松方別邸周辺など奥の方にするとゆっくりバードウォッチングを楽しむことができます。
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涸沼【茨城県】
茨城県中部にある涸沼では冬に周囲にあるヨシ原や草原でベニマシコを観察することができます。
ベニマシコを探す際は、涸沼の南側の堤防の上を歩きながら周囲のヨシ原やセイタカアワダチソウの草むらを中心に探すといいでしょう。涸沼の湖上では多くの水鳥を観察することができるので、草むらの中からベニマシコの声が聞こえたら、湖上の水鳥を観察しながらベニマシコが草むらから出てくるのをゆっくりと待つのがおすすめです。
また、涸沼駅周辺もベニマシコのおすすめ観察ポイントです。電車で訪れた際は涸沼駅周辺の田んぼ脇にある草むらを中心に探すといいでしょう。
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つくし湖【茨城県】
茨城県桜川市につくし湖には主に冬鳥としてベニマシコが生息しています。
つくし湖の周囲にはベニマシコの好むヨシ原や斜面林が広がっています。つくし湖は歩いて一周することができるので、東側のトイレがある駐車場を起点に歩いて一周しながらベニマシコを探していくといいでしょう。
特にヨシの多い南側の広場や西側の斜面林がおすすめのポイントです。
南側の広場は昼間に順光でヨシ原を見渡せるので、少し離れた場所からヨシ原から出てくるベニマシコを待つといいでしょう。ベニマシコはヨシの近くにある木々に止まることがあるので、それらの木々の近くで待つのもおすすめです。
西側の斜面林はシロハラやアカハラ、ジョウビタキなどの他の野鳥も期待できるので、それらの野鳥と併せてベニマシコを探していくといいでしょう。
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多々良沼【群馬県】
群馬県館林市にある多々良沼には主に冬鳥としてベニマシコが生息しています。
多々良沼でベニマシコを探す際は水際にヨシ原がある「たたらの社エリア」などがおすすめです。ヨシ原沿いを歩くことができる遊歩道を歩きながらベニマシコを探していくといいでしょう。体力に自信のある方は多々良沼を歩いて1周するのもおすすめです。
多々良沼周囲の遊歩道は休日や昼間は通行する方の多い場所のなので、ゆっくりとベニマシコを探したい場合は早朝などの人の少ない時間帯に訪れるといいでしょう。
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井富溜池【山梨県】
山梨県の八ヶ岳高原線「甲斐大泉駅」より徒歩20分の場所にある井富溜池では、冬にベニマシコを観察することができます。
ベニマシコは溜池の周りにある藪で見ることができます。周囲の斜面でもルリビタキなどと一緒に観察できることがあるので探してみましょう。
井富溜池は冬になると雪がかなりつもります。雪の上に降り立つベニマシコは一見の価値ありですが、車で向かう場合はスタッドレスタイヤやチェーン、徒歩の場合でもスノーシューズなどの対策が必須なので注意してください。
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野辺山高原【長野県】
長野県の八ヶ岳南麓にある野辺山高原には主に冬鳥としてベニマシコが生息しています。
野辺山高原には高原内に点在する林や草原などベニマシコが好むポイントが複数あります。特に草原内にある小さな林の林縁はベニマシコが見つけやすくおすすめのポイントです。
また、滝沢牧場の裏手にある開拓記念碑には駐車スペースもあるので、そこを拠点にして周囲の林縁や草原など探すのもいいでしょう。
厳冬期には積雪があることが多いのでベニマシコを探しに行く際は雪の降る前の初冬がおすすめです。
管理人がベニマシコを確認した場所一覧
野辺山高原【長野県】
三郡橋【山梨県】