キジが見られる生息地と探す際のポイント
キジは日本の国鳥で、山地から平地の草原や河川敷、林など多くの場所で留鳥として生息しています。
河川敷の草むらや田んぼ、キジが姿を隠せるくらいの背丈の下草が生えている場所で見られることが多く、体が大きいため姿が見えなくてもキジがいると草や稲が大きく揺れるため見つけるのは比較的簡単です。
有名な「キジも鳴かずば撃たれまい」のことわざ通り、キジは「ケーン、ケーン」と、とても大きな声で鳴きます。他に鳴き声が似ている野鳥はいないので、鳴き声を頼りに探すといいでしょう。
冬には視界の開けた田んぼに大きなキジがいるととても目立つので、キジを探すのは冬の田んぼがいいでしょう。河川敷や湖沼に隣接している田んぼなら堤防の上から広い範囲を見渡して探せるので特におすすめです。
また冬以外にも初夏には田んぼでヒナを連れて歩くキジの親子を見ることができるので、田んぼのあぜ道などを重点的に探してみましょう。
荒川千住新橋緑地【東京都】
東京都足立区にある荒川千住新橋緑地には主に留鳥としてキジが生息しています。荒川千住新橋緑地は東武伊勢崎線の小菅駅から徒歩5分ほどとアクセスも良く、気軽にキジを探しに行くとこができます。
緑地にはヨシやススキなどの草むらが広がっており、キジはその草むらの中にいます。草むらの中を歩ける遊歩道があるので、その遊歩道を歩きながらヨシやススキの際を探していくといいでしょう。キジがいる場所はヨシやススキが不自然に揺れているので、その揺れが分かりやすい風のない日に行くのがおすすめです。
特にワンド(入り江)周辺はヨシやススキが多く、キジが隠れている可能性が高いので、重点的にチェックしてみましょう。
手賀沼【千葉県】
千葉県北西部にある手賀沼の周囲に広がる田んぼにはキジが数多く生息しています。
手賀沼周囲の田んぼならどこでもキジが見られる可能性がありますが、キジの他にも多くの野鳥が見られる探鳥地としても有名な北側の手賀沼遊歩道を歩きながら、他の野鳥を併せてキジを探すことをおすすめします。
手賀沼遊歩道の他には大津川や手賀川などの堤防の上から田園地帯が広範囲に見渡せるポイントで探すといいでしょう。
手賀沼を一周する場合は、レンタサイクルで手賀川沿いの田んぼまで足を延ばしてみるのもおすすめです。
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彩湖【埼玉県】
埼玉県の荒川沿いにある彩湖には主に留鳥としてキジが生息しています。
キジは主に彩湖周囲のヨシ原沿いや周囲の土手などで見られます。そのため、キジを探す際は彩湖北西のビオトープ周辺や、北側の流入堤周辺で探すのがおすすめです。彩湖沿いの道路を歩きながらヨシ原の際をチェックしていくといいでしょう。
彩湖周囲の道路はランニングの方や自転車の通行をも多いですが、人の少ない時なら、道路のすぐそばまでキジが出てくることもあるので、平日など人が少ない時に探すのがおすすめです。
秋に大規模な草刈りが行われた後は、草が刈られた場所にエサを探してキジが出てくることもあるので、その時期を狙っていくのもいいでしょう。
また、彩湖西側の荒川の土手の上を歩いているとキジの鳴き声が聞こえてくることがあるので、その鳴き声を頼りに探してみるのもおすすめです。
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牛久沼【茨城県】
茨城県龍ケ崎市にある牛久沼には主に留鳥としてキジが生息しています。
キジは主に牛久沼周囲のヨシ原の際や田園地帯で見ることができます。
牛久沼の南側にある牛久沼水辺公園から西側は、沼沿いの土手の上を歩くことができるので、土手の上を歩きながらヨシ原の際や田んぼを見渡してキジを探していくといいでしょう。土手の上は狭い道幅ながら時折車やバイクが通るので、立ち止まってキジを探す際は、車やバイクに注意しましょう。
牛久沼西側の田園地帯でキジを探す場合は、キジが姿を隠すことができる背丈の高い草むらに隣接する田んぼを中心に探していくといいでしょう。
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千本松牧場【栃木県】
栃木県那須塩原市にある千本松牧場には主に留鳥として生息しています。
千本松牧場は観光牧場として整備されており、牧場内に遊歩道が整備されています。放牧場や草原などキジの好むポイントを中心に探すといいでしょう。牧場の奥の方は人も少なく、キジが歩道に出てくる可能性も高いので、特におすすめのポイントです。
千本松牧場では自転車を借りることもできるので、自転車で各ポイントを回って探すのもいいでしょう。
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渡良瀬遊水地【栃木県他】
栃木県他4県にまたがる渡良瀬遊水地には主に留鳥としてキジが生息しています。
キジは遊水地全域で見られる可能性があるので、各調節地の堤防の上など広範囲を見渡せる場所から探すといいでしょう。谷中湖西側の堤防沿いの草原や、第二調節地の農耕地などがキジを探しやすいポイントになります。
渡良瀬遊水地は広いのでレンタサイクルで自転車を借りて各ポイントを回りながら探すのもおすすめです。
冬に行われるヨシ焼きの後はキジを非常に探しやすくなるので、ヨシ焼き後に探すのもおすすめです。
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多々良沼【群馬県】
群馬県館林市にある多々良沼は、手賀沼同様沼の周囲に田んぼが広がっており、多くのキジが生息しています。
多々良沼は駅から徒歩だと割と距離があるので車かバスで行くのがいいでしょう。駅から歩く場合は多々良駅から田んぼの農道を通ってキジを探しながら行くのがおすすめです。
また、多々良沼はハクチョウの飛来地としても有名なので、冬にハクチョウと併せて探してみるのもおすすめです。
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浮島ヶ原【静岡県】
静岡県沼津市にある浮島ヶ原では、複数ある川沿いの草むらや、広大な田んぼでキジを見ることができます。
浮島ヶ原内を流れる川の堤防の上から田んぼを見渡しながらキジを探すといいでしょう。駐車場のある浮島ヶ原自然公園かアクアプラザ遊水池を拠点にするのがおすすめです。
浮島ヶ原は東海道本線の東田子の浦駅から徒歩10分程度と車がなくともキジを観察しに行けるのもおすすめポイントです。
また浮島ヶ原にはケリも多く生息しており、キジとほぼ同じ様に田んぼで見られるので、合わせて探してみましょう。
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野辺山高原【長野県】
長野県の八ヶ岳山麓にある野辺山高原では、広大な農耕地にキジが留鳥として生息しています。牧草地はキジの全身が隠れるほど草の背丈が高くないので、キジが探しやすいでしょう。
野辺山高原はとても広いので開拓記念碑や、八ヶ岳ふれあい公園を拠点としてキジを探すのがおすすめです。立入禁止の農道も多いので、キジを探す際は農家の方の邪魔にならないように十分注意しましょう。
冬の野辺山高原はフクロウやコミミズク、オオモズといった野鳥の生息地としても非常に有名なので、キジと併せて探してみるといいでしょう。
管理人がキジを観察した場所一覧
ひたち海浜公園【茨城県】
大北川河口付近【茨城県】
三郡橋【山梨県】
富士山須山口登山歩道【静岡県】
浮島ヶ原【静岡県】
太田川中流域【静岡県】
野辺山高原【長野県】