黒い鳥16種類|カラス以外の小さい鳥・水鳥の名前と見分け方

「カラスではなさそうな黒い鳥を見た」「川を泳いでいた黒い鳥の名前が知りたい」。そんなときは、大きさ・いた場所・くちばしの色を組み合わせると候補を絞れます。

まずは、この特徴を確認

ここでは日本で見られる黒い鳥と、遠くから黒っぽく見える鳥を紹介します。全身が黒い種類だけでなく、白い部分のある鳥や、オスが黒い種類も含めました。コクチョウは飼育由来の鳥として分けて説明します。

日本で見られる黒い鳥の比較写真
黒い鳥でも、くちばし・首・体形を比べると違いが見えてきます。
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黒い鳥16種類の名前と特徴【早見表】

大きさはくちばしの先から尾の先までの全長の目安です。雌雄や地域による違いがあり、遠くにいる大きな鳥が小さく見えることもあります。色だけでなく、体形や行動も確認してください。

鳥の名前 全長の目安 主な環境 見分ける目印
ムクドリ 約24cm 街・庭・芝生 黄〜橙色のくちばし、白っぽい頬
クロツグミ 約21.5cm 春夏の林 オスは黒い上面、白い腹に黒い斑点
カワガラス 約22cm 山地の渓流 暗褐色で尾が短く、水に潜る
オオバン 約39cm 川・池・湖 白いくちばしと額
バン 約32cm 水草のある池・川 赤い額、黄色いくちばしの先
カワウ 約81cm 川・湖・河口・海 長い首、鉤状のくちばしの先
キンクロハジロ 約44cm 主に冬の池・湖 オスは黒い背、白い脇、黄色い目
クロサギ 約62cm 海岸・磯 長く太めのくちばし、サギの姿
ヒメウ 約73cm 海岸・磯 細長い首と細いくちばし
クロガモ 約43〜47cm 主に冬の海 オスは黒い体、くちばし基部に黄橙色
ビロードキンクロ 約50〜58cm 主に冬の海 オスは目の下に白い小斑
カラスバト 約40cm 島の林など ハトの体形、紫や緑の光沢
ハシブトガラス 約56cm 街・林など 太いくちばしと出っぱった額
ハシボソガラス 約50cm 農耕地・河川敷など 細めのくちばしとなだらかな額
ミヤマガラス 約47cm 主に冬の農耕地 成鳥はくちばしの付け根が白っぽい
コクチョウ 約110〜140cm 公園の池など 長く曲がる首と赤いくちばし
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カラス以外の小さい黒い鳥|街・林・渓流で見分ける

「小さい黒い鳥」でも、街の芝生にいる鳥と、山の川に潜る鳥では候補が変わります。ここではカラスよりはっきり小さい3種類を比べましょう。

ムクドリ|街で見かける、黄色いくちばしの黒っぽい鳥

白い頬と黄橙色のくちばしが見えるムクドリ
ムクドリ。白い頬とくちばしの色に注目。

庭や公園、電線で見た鳥なら、まずムクドリを確認します。スズメより大きくハトより小さい鳥で、黒褐色の体に白っぽい頬と黄〜橙色のくちばし・脚が目立ちます。

全身が真っ黒なわけではありませんが、日陰や逆光では黒い鳥に見えることがあります。地面を歩いて食べ物を探したり、群れで電線や木に集まったりする姿も手がかりです。

顔つきや若鳥の違いはムクドリの特徴・鳴き声・幼鳥の見分け方で確認できます。

クロツグミ|黒い体に白いお腹、黄色いくちばし

黒い頭と背、白い腹を持つクロツグミのオス
クロツグミのオス。腹の白色と黒い斑点も確認します。

クロツグミのオスは頭や背が黒く、腹側は白地に黒い斑点があります。くちばしと脚は黄色。背中だけを見たときと、横からお腹が見えたときでは印象が変わります。メスは上面が褐色で、オスと同じ黒さではありません。

主に春から夏の林で見られ、地面でミミズや昆虫などを探します。明るくよく通るさえずりも特徴です。クロツグミの生息地と探すポイントも参考にしてください。

カワガラス|川にいる小さな黒っぽい鳥で、水に潜る

暗褐色の体と短い尾を持つカワガラス
カワガラス。ずんぐりした体と短い尾が特徴。

山地の流れの速い川で、丸みのある小さな鳥が岩に止まり、水に入ったらカワガラスが候補です。約22cmとムクドリほどの大きさで、体は黒に近く見える暗褐色。尾が短く、カラスとは体形が違います。

渓流に潜って水生昆虫などを捕り、水面近くを低く飛びます。広い池を泳ぐオオバンと迷ったら、急流か穏やかな水面か、白い額があるかを比べると整理できます。

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川・池にいる黒い水鳥|オオバン・バン・カワウ・カモ

水面に浮かぶ黒い鳥が、すべてカモとは限りません。最初に顔を見て、次に首の長さと体の白い部分を確かめましょう。

オオバン|白いくちばしと白い額が目印

白いくちばしと額、黒っぽい体のオオバン
白い部分がくちばしから額までつながるのが目印。

川や池でよく見かけるオオバンは、黒〜濃い灰色の体に白いくちばしと額板を持つ水鳥です。カモに似て見えますが、分類はクイナ科。冬には群れで見られることもあります。

岸に上がると、足指の両側についた葉のようなひれが見えることがあります。これは「弁足」と呼ばれ、カモの膜状の水かきとは違う形です。オオバンの特徴・鳴き声・足の仕組みを詳しく見ると、泳ぐ姿以外の違いも分かります。

バン|赤い額と黄色いくちばしの先

赤い額と黄色いくちばしの先が見えるバン
バン。赤い額、黄色いくちばしの先、脇の白い線を確認。

オオバンに似た黒っぽい水鳥で、成鳥の額とくちばしの根元が赤く、先端が黄色ならバンを確認します。脇には白い線があり、水草のそばや岸辺でも見られます。

若鳥や冬の個体では赤色が目立たない場合があります。額だけで決めず、脇の模様も見ましょう。写真を並べたバンとオオバンの違いと見分け方で比較できます。

カワウ|首が長く、水中に潜る大きな黒い鳥

長い首と鉤状のくちばしを持つカワウ
カワウ。長い首と、くちばしの付け根付近の色を確認。

カワウは長い首と尾を持つ大型の水鳥です。くちばしの先は鉤のように曲がり、付け根付近に黄色い部分が見られます。泳ぐときは胴体が低く沈み、潜って魚を捕ります。

水辺の杭や岩で翼を大きく広げる姿も見られます。ただし、この姿だけではカワウとウミウを区別できません。海にいるからウミウ、川にいるからカワウ、と場所だけで断定しないことが大切です。海岸では顔の模様なども確認します。

キンクロハジロ|黄色い目、黒い背、白い脇のカモ

黄色い目と黒い背、白い脇を持つキンクロハジロのオス
キンクロハジロのオス。黄色い目と白い脇が目立つ。

冬の池や湖で、頭と背が黒く、体の横が白いカモを見たらキンクロハジロのオスが候補です。黄色い目と後頭部の冠羽も確認しましょう。正面や後ろからは、白い脇が隠れて黒っぽく見えることがあります。

よく似たスズガモとの比較は、キンクロハジロとスズガモの見分け方で解説しています。オスとメスでは配色が異なるため、同じ特徴をそのまま当てはめないようにします。

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海にいる黒い鳥|磯に立つ鳥と海上を泳ぐ鳥

クロサギ|海岸の岩場にいる黒いサギ

海岸で見られる黒色型のクロサギ
黒色型のクロサギ。長いくちばしとサギらしい姿に注目。

磯や海岸で、サギの形をした黒っぽい鳥を見たらクロサギが候補です。長く太めのくちばしを持ち、岩場や浅い水辺で食べ物を探します。ウの仲間との比較では、首だけでなく、くちばしや立ち姿も見てください。

クロサギには全身が白い「白色型」もあります。黒い個体と白い個体がいても、それだけで別の種類とはいえません。

白色型のクロサギ
同じクロサギでも白色型は白い姿です。

クロサギの生息地と探すポイントでは、見つける環境を詳しく紹介しています。

ヒメウ|細い首とくちばしを持つ海の黒い鳥

細長い首を持つ黒いヒメウ
ヒメウは首やくちばしの細さを、ほかのウと比べます。

ヒメウは海岸で見られるウの仲間です。カワウやウミウより小さめで、首とくちばしが細く、冬は顔も黒っぽく見えます。

繁殖期には顔が赤くなり、脇に白い部分が出るため、一年中同じ見た目ではありません。遠い鳥では色を読み違えやすいので、体形も合わせて確認します。ヒメウの生息地と探すポイントも役立ちます。

クロガモ|黒いオスのくちばしの根元に黄橙色

黒い体とくちばし基部の黄色が目立つクロガモのオス
黄色いのは、主に上くちばしの付け根のこぶ状の部分。

冬の海で見られるクロガモは、オスの全身がほぼ黒く、上くちばしの付け根に黄橙色のふくらみがあります。「くちばし全体が黄色い」と覚えるより、黄色い部分の位置を見ると確実です。

群れで海上を泳ぎ、潜水して貝などを捕ります。メスは黒褐色で、頬から喉にかけて淡い部分があり、オスとは顔つきが異なります。

ビロードキンクロ|目の下の白い模様に注目

目の下に白い模様があるビロードキンクロのオス
オスの目の下には小さな白い模様があります。

ビロードキンクロのオスは黒い体に、目の下の小さな白斑が目立つ海ガモです。くちばしには黄〜橙色の模様があります。

クロガモと迷ったら、目の下の白斑と、翼を広げた際の白い帯を比べます。泳いでいる間は翼の白い部分が隠れることもあるため、見えないという理由だけでは除外できません。メスは黒褐色で、顔に淡い斑があります。

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ハトに似た黒い鳥・カラスの仲間

カラスバト|黒いハトで、首に紫や緑の光沢

光沢のある黒い体のカラスバト
ハトらしい体形と、光の向きによって変わる羽の光沢。

カラスバトは名前に「カラス」と付きますがハトの仲間です。ドバトより大きめで、黒い羽に緑や紫の光沢が出ます。主に島の林などで暮らしています。

街で黒いハトを見た場合は、羽色に変化の多いドバトの可能性も考えます。黒さだけではカラスバトとは決められません。まずはキジバトとドバトの違いで、身近なハトの特徴を比べてみましょう。

ハシブトガラス|太いくちばしと出っぱった額

太いくちばしと出っぱった額のハシブトガラス
ハシブトガラス。横顔でくちばしと額の形を見る。

街や林などで見られる大きなカラスです。横から見ると、太く曲がったくちばしと額との間に段差があるように見えます。「カー、カー」と澄んだ声で鳴くことが多い種類ですが、声には変化があるため横顔も確認します。

ハシボソガラス|細めのくちばしとなだらかな額

比較的細いくちばしとなだらかな額のハシボソガラス
ハシボソガラス。くちばしと額のつながり方に注目。

農耕地や河川敷などで見られ、ハシブトガラスよりやや小さいカラスです。くちばしは比較的細く、額からなだらかにつながります。「ガー、ガー」と濁った声も手がかりです。大きさだけでは距離の影響を受けるので、横顔と声を組み合わせましょう。詳しくはハシボソガラスとハシブトガラスの見分け方で確認できます。

ミヤマガラス|冬の田んぼで群れる黒い鳥

農耕地で見られるミヤマガラス
ミヤマガラスは、くちばしの付け根も確認します。

冬の農耕地に黒いカラスの群れがいたら、ミヤマガラスが混じっていないか見てみましょう。ハシボソガラスよりやや小さく、成鳥はくちばしの付け根が白っぽく見えます。

群れの大きさだけでは種類を決められません。一羽ずつ顔の特徴を確認すると、似たカラスを区別しやすくなります。ミヤマガラスの生息地と探すポイントも紹介しています。

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コクチョウ|赤いくちばしを持つ大きな黒い鳥

赤いくちばしと長い首を持つコクチョウ
ハクチョウらしい大きな体と、長く曲がる首が特徴。

公園の池などで見られる、大きくて首の長い黒い鳥はコクチョウが候補です。赤いくちばしの先端付近に白い帯があり、翼を広げると白い羽も見えます。

オーストラリア原産で、日本では飼育された鳥や、その由来を持つ個体が見られます。野外で繁殖する例もありますが、全国で普通に見られる在来の野鳥とは区別して考えます。

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黒い鳥はくちばしの色で見分けられる?

くちばしの色は有力な手がかりですが、「全体が黄色い」のか「付け根だけが黄色い」のかで候補が変わります。

見えた色・形 まず比べる候補 追加で見るところ
白いくちばしと白い額 オオバン 丸みのある体、水面を泳ぐ
黄色いくちばし・小さめの鳥 ムクドリ、クロツグミのオス ムクドリは白い頬、クロツグミは斑点のある白い腹
付け根付近が黄色い・首が長い カワウなど 大きな体と鉤状のくちばしの先
上くちばしの根元に黄色いふくらみ クロガモのオス 海上を泳ぐ黒いカモの体形
赤い額と黄色いくちばしの先 バン 脇の白線、池や川の岸辺
赤いくちばし・とても長い首 コクチョウ ハクチョウほどの大きな体
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黒い鳥の名前が分からないときのよくある疑問

カラスより小さい黒い鳥は、カラスの子ども?

小さいという理由だけでは決められません。ムクドリ、クロツグミ、カワガラスなども候補です。見た場所を思い出し、白い頬や腹、くちばしの色、尾の長さを確認しましょう。

川にいる黒い鳥が潜っていたら、何の鳥?

白い額のオオバン、首の長いカワウ、白い脇を持つキンクロハジロのオスなどが候補です。山の急流で見た小さな鳥ならカワガラスも考えられます。「潜る」という動きに、顔と体形の特徴を足して比べてください。

小さくて白黒の鳥が尾を上下に振っていたら?

ハクセキレイやセグロセキレイなどを確認します。黒い背だけが見えている場合もあるので、顔や腹の白さまで見てみましょう。日本で見られる白黒の鳥の一覧に、顔や体の模様を比べる候補をまとめています。

黒い体に黄色やオレンジ色の部分がある鳥は?

黄色いのがくちばしなのか、羽なのかを分けて考えます。胸やお腹の羽が黄色い場合は黄色い鳥の種類と見分け方、お腹が橙色ならオレンジ色の鳥の一覧で配色を比べると探しやすくなります。

写真では真っ黒で、模様が分かりません

逆光や日陰では、灰色や褐色の鳥も黒く写ることがあります。別の角度の写真があれば、くちばし、頬、腹の順に見直してください。色が分からなくても、泳いでいたか、地面を歩いていたか、尾が長かったかを記録すると候補を絞れます。

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見つけた場所と、一つの目印から名前を調べよう

黒い鳥を見たら、まず場所と大きさを思い出し、次に顔を確認しましょう。白い額ならオオバン、白い頬と黄色いくちばしならムクドリ、林で黒い上面と斑点のある白い腹ならクロツグミのオスが有力です。

庭で見つけた鳥は庭に来る鳥の名前と特徴、よく似た候補が残ったときは似ている野鳥の比較記事一覧へ進むと、さらに詳しく調べられます。

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参考資料

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コラム

コメント

  1. 菊地 慶子 より:

    さくねんの10月末姫路あたりを観光バスでのことです。あたりは、畑です。電信柱に鷺(種類ははっきりしません)白の大きいトリが2羽その間に一周り小さい黒の鳥(カラスではなくくちばしが黄色)が3羽仲良く停まってました。
    その様子は感動でしたが、親子ならあんな真っ黒な子鳥がいるのでしょうか?気になってます。そして、調べてもわかりません。おわかりの方がいらしたら教えて頂くととても嬉しいです。

    • yachojoho より:

      菊地様
      クロサギ以外に真っ黒なサギの幼鳥は考えにくいので、サギより一回り小さく黒い鳥だと「カワウ」(くちばしの基部が黄色)だと思われますが、いかがでしょうか。サギとカワウはよく一緒にいる姿が見られます。

  2. ルカ より:

    先日、全体に黒く顔の一部が黄色いカラーリングの鳥を見かけました。キビタキかなとも思い写真を調べましたが、全体に黒かったのでどうも違うようです。あきらかに九官鳥でもありませんでした。ずっと調べているのですが見つからないので気になっています。

  3. 陽子 より:

    私も姫路なのですが、今朝真っ黒な鳥をみて何だったのだろうとたどり着きました。あまり大きくない、オカメインコ位の大きさで九官鳥とも違う感じでした。何かロストしたペットなのかな?