【初心者向け】夏のバードウォッチングガイド
夏のバードウォッチングのポイント
バードウォッチングに行く時間帯
バードウォッチングは季節を問わず、野鳥が活発に動き回る早朝に行くのがベストですが、夏は特に早朝に観察に行くのが重要になります。
昼間は気温が高く長時間のバードウォッチングが厳しいことはもちろんですが、日差しが強く逆光の際の観察が難しい上、陽炎で遠くの野鳥が観察しにくいなど観察条件が厳しいことも多いです。
気温が上がりきる前の早朝は、肉体的にも観察条件的にもバードウォッチングに最適の時間帯なので、夏のバードウォッチングはなるべく早朝に行くといいでしょう。
事前に調べておくべきこと
幼鳥の姿
夏(7月~8月)はその年に生まれた幼鳥が多く見られる季節です。野鳥の種類によって親鳥と見た目がかなり違うものもおり、特に初心者の方は事前に知識がないと別種や珍鳥と勘違いしてしまうこともあります。そのため、訪れる場所で見られる可能性のある野鳥の幼鳥の姿は事前に図鑑などで調べておくといいでしょう。
探鳥地の気温や天気
夏は朝昼晩の寒暖差が大きいことが多く、特に高地などでは早朝は気温が低いことが多いので事前にチェックしておきましょう。
また、近年では集中豪雨が起こることも多いので、事前に雨雲レーダーなどを確認しておくことをおすすめします。
夏のバードウォッチングの場所の選び方
夏(7~8月)は平地では留鳥以外の野鳥が少なくなり、都市部の公園などでは見られる野鳥の種類が少なくなる季節です。特に下調べをせずに出かけても多くの野鳥が見られる冬などと違い、しっかりと下調べをしてから行かないと、数種類の観察に終わってしまうことも多々あります。
しかし、しっかりと場所を選べば多くの野鳥を観察することができるので、それぞれの夏鳥の好む環境などしっかりと押さえてから出かけるといいでしょう。
高地
標高1000mを越えるような高地は平地に比べて気温が低く、暑い夏でも快適にバードウォッチングを楽しむことができます。特に早朝は涼しく、野鳥もよくさえずっていて見つけやすいおすすめの時間帯です。
高地では標高が数100m変わるだけで見られる野鳥の種類が変わるので、車で少し移動するだけで多くの種類の野鳥を観察することができます。
首都圏では奥日光にある戦場ヶ原や富士山周辺などがおすすめです。
干潟
シギチドリの秋の渡りは「秋」と名がついていますが、早い種類では7月から渡りが始まります。また、通常は旅鳥や冬鳥として見られる野鳥が越夏している場合もあります(ふなばし三番瀬海浜公園のミヤコドリなど)。そのため、夏の干潟は意外と多くの野鳥が観察できるおすすめのスポットになります。
夏の干潟は場所によっては潮干狩りや海水浴を楽しむ人で賑わうこともあるので、早朝のなるべく人の少ない時間帯に行くのがおすすめです。
夏の干潟でのバードウォッチングは日差しを遮るものがほぼないので、暑さ対策は万全にしていきましょう。
関連記事:春の渡りのシギチドリ観察におすすめの東京湾の干潟まとめ
湖沼
夏の湖沼では冬の様に多くの水鳥が見られることはありませんが、湖沼の周囲に広がるヨシ原ではヨシゴイやオオヨシキリ、上空ではコアジサシやクロハラアジサシなどのアジサシ類やツバメ類などが飛び交う姿が期待できます。
湖沼の周りには田園地帯が広がっている場合が多く、休耕田などでは上記の干潟の様に秋の渡りのシギチドリが見られ、場所によってはタマシギやヒクイナなどを期待することができます。
河川敷
夏の河川敷では上記の湖沼同様、川沿いにヨシ原が広がる場所でバードウォッチングをするのがおすすめです。河口近くの干潟も出現するような場所だとさらに多くの野鳥を観察することができるでしょう。
また、大きめの河川にある堰にはササゴイやコサギなどのサギ類が魚を狙って集まって来るので、中流域では堰を中心に探すのがおすすめです。
服装・持ち物
服装
夏はその暑さゆえに半袖半ズボンでバードウォッチングに出かけたくなりますが、長袖長ズボンがおすすめです。
日差しを避けるために長袖長ズボンなのはもちろんですが、夏は虫刺され防止に大きな効果があります。特に下草が生えている場所やヤマビルの生息する山地でのバードウォッチングは長ズボンが必須です。また、逆光での観察の際はつばの付いた帽子があると便利です。
干潟での観察の際は長靴を履いて行くといいでしょう。
持ち物
☆必須 〇あると便利
- ☆帽子
- ☆日焼け止め
- ☆虫よけ
- ☆飲み物
- ☆雨具
- 〇サングラス
- 〇ネッククーラー
- 〇ラッシュガード
夏に見られる野鳥
夏鳥として見られる主な野鳥は以下の記事で紹介しています。