
日本で見られる代表的な青い鳥は、カワセミ、オオルリ、コルリ、ルリビタキ、イソヒヨドリ、オナガ、ルリカケス、ブッポウソウの8種類です。水辺、公園、山の林、海岸など、種類によって見つけやすい場所と季節が大きく異なります。
「青い鳥」という名前の1種類がいるわけではありません。羽の一部または大部分が青く見える鳥を、まとめて青い鳥と呼んでいます。また、青いのはオスだけという種類もいるため、名前だけでなく雌雄差も知っておくと識別しやすくなります。
この記事では、日本の青い鳥8種類の名前、特徴、大きさ、見られる季節、生息環境、初心者向けの見分け方を一覧で紹介します。気になる鳥が見つかったら、各種の詳しい解説や探鳥地の記事もあわせてご覧ください。
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青い鳥の名前を見分ける簡単チェック
- 川や池にいる小鳥で、背が青く腹がオレンジ、くちばしが長い:カワセミ
- 海岸や街中の建物にいる、ヒヨドリほどの青と赤褐色の鳥:イソヒヨドリのオス
- 東日本の公園で群れになり、黒い頭と長い水色の尾がある:オナガ
- 冬の林の低い場所にいる、青い小鳥で脇がオレンジ:ルリビタキの成鳥オス
- 春から夏の山の渓流沿いで、高い枝からさえずる濃い青色の鳥:オオルリのオス
- 春から夏の高地で、ササの多い低い場所に隠れる青い小鳥:コルリのオス
- 奄美群島の一部で見た、群青色と赤茶色の大きな鳥:ルリカケス
- 春から夏の里山で見た、赤いくちばしと青緑色の中型の鳥:ブッポウソウ
一瞬しか見えなかった場合は、色だけで決めず、大きさ、いた場所、季節、くちばしの形、腹の色、尾の長さを思い出してください。見た環境と季節を加えるだけで、候補はかなり絞れます。似ている鳥を比べたいときは、似ている野鳥の違いと見分け方も役立ちます。
日本で見られる青い鳥8種類の一覧
| 名前 | 青く見える部分 | 全長の目安 | 主な場所 | 見つけやすい季節 |
|---|---|---|---|---|
| カワセミ | 頭・背・翼 | 約17cm | 川、池、湖沼、用水路 | 一年中 |
| オオルリ | オスの頭・背 | 約16.5cm | 山地の渓流沿いの林 | 春〜夏 |
| コルリ | オスの頭・背 | 約14cm | 高地の林、ササの多い場所 | 春〜夏 |
| ルリビタキ | 成鳥オスの頭・背・尾 | 約14cm | 冬は低山や公園、夏は高地 | 冬は身近な場所でも観察しやすい |
| イソヒヨドリ | オスの頭・胸・背 | 約23cm | 海岸、港、河川、建物 | 一年中 |
| オナガ | 翼・長い尾 | 約37cm | 東日本の公園、住宅地、雑木林 | 一年中 |
| ルリカケス | 頭・胸・翼・尾 | 約38cm | 奄美群島の一部 | 一年中 |
| ブッポウソウ | 頭・胸・腹・尾の青緑色 | 約30cm | 里山、山地の林、農地周辺 | 春〜夏 |
身近な場所で探しやすいのは、川や池のカワセミ、海岸や街中のイソヒヨドリ、分布域内の公園で群れになるオナガです。冬の林ではルリビタキ、春から夏の山ではオオルリやコルリが有力候補になります。
カワセミ|水辺を一直線に飛ぶ青い小鳥

カワセミは、日本の青い鳥の中でも特に知名度の高い野鳥です。頭から背、翼は光の当たり方によってコバルトブルーや青緑色に見え、お腹はオレンジ色。体はスズメより少し大きい程度ですが、魚を捕らえるための長く鋭いくちばしが目立ちます。
主な生息地は川、池、湖沼、用水路などの水辺です。枝や杭に止まって水面を見つめ、獲物を見つけると飛び込んで小魚や水生昆虫などを捕らえます。水面近くを青い光のように一直線に飛ぶ姿も大きな手がかりです。
日本では多くの地域で一年中観察できます。山奥の清流だけでなく、環境が合えば住宅地近くの川や公園の池にも現れます。特徴、鳴き声、雌雄差、探し方はカワセミ完全ガイドで詳しく解説しています。カワセミの仲間を広く知りたい方は、日本で見られるカワセミ科7種も参考にしてください。
オオルリ|春から夏の山でさえずる濃い青色の鳥

オオルリは主に夏鳥として日本へ渡来し、春から夏に山地の渓流沿いの林などで見られます。成鳥オスは頭から背が濃い青色で、顔から胸は黒く、腹は白色です。メスは全体に褐色で、オスのような鮮やかな青色ではありません。
高い枝先で美しい声を響かせることが多いため、姿より先にさえずりで存在に気づくことがあります。春と秋の渡りの途中には、平地の林や都市公園で短期間見られることもあります。
オオルリ、コルリ、ルリビタキは、愛好家の間で「青い鳥御三家」や「瑠璃三鳥」と呼ばれることがあります。これは正式な分類名ではなく、代表的な青い鳥3種をまとめた愛称です。詳しい特徴はオオルリ完全ガイド、観察場所の例はオオルリの生息地と探すポイントをご覧ください。
コルリ|高地の林で低い場所を好む小さな青い鳥

コルリも春から夏に日本へ渡来する夏鳥です。成鳥オスは頭から背、尾が青色で、下面は白く見えます。メスは褐色で、オスとは印象が大きく異なります。
主に山地から亜高山帯の林に生息し、ササや低木が茂る地面近くを好みます。高い木の目立つ場所でさえずるオオルリに対し、コルリは低い位置や藪の中にいることが多く、声が聞こえても姿を見つけにくい鳥です。
春と秋の渡りの時期には平地の公園に立ち寄る可能性もありますが、滞在期間が短く、藪に隠れやすいため観察難易度は高めです。季節、生息地、鳴き声はコルリ完全ガイド、識別点はオオルリとコルリの違いで確認できます。
ルリビタキ|冬の公園や低山で会いやすい青い小鳥

ルリビタキは、夏は高い山の林で繁殖し、冬になると低山や平地の林へ移動する漂鳥です。成鳥オスは頭から背、尾が青く、腹は白色、脇にオレンジ色があります。一方、メスと若いオスは褐色を帯び、尾に青みが見られる程度なので、「青くないルリビタキ」もいます。
メスや若いオスも見分けたい方は、ルリビタキのメス・若鳥・鳴き声の解説をご覧ください。
冬は木の多い公園、植物園、低山の林などで観察のチャンスがあります。林の低い枝に止まったり、地面近くへ下りて食べ物を探したりするため、目線より下も丁寧に探しましょう。「ヒッ、ヒッ」という声や、警戒時の「カッカッ」という声も発見の手がかりです。
真冬の平地で小さな青い鳥を見た場合は、ルリビタキの可能性が高くなります。観察場所と探し方はルリビタキの生息地と探すポイント、よく似た2種の識別はオオルリとルリビタキの違いをご覧ください。
イソヒヨドリ|海岸や街中で見られる青と赤褐色の鳥

イソヒヨドリは全長約23cmで、カワセミやルリビタキより一回り大きく見えます。成鳥オスは頭から胸、背が青藍色で、腹は赤褐色です。メスは灰褐色で、全身にうろこ状の模様があります。
名前の通り海岸の磯や港でよく見られますが、近年は建物を崖のように利用し、海から離れた市街地や河川沿いで見かけることもあります。屋根、ビル、電柱など高い場所で柔らかく美しい声を響かせます。
多くの地域で一年中観察できるため、身近な青い鳥を探したい方におすすめです。青い背中と赤褐色のお腹が目印の鳥なら、イソヒヨドリの特徴・鳴き声・街中での探し方を確認してください。水辺の青とオレンジ色の鳥で迷った場合はカワセミとイソヒヨドリの違いを確認してください。
オナガ|黒い頭と長い水色の尾が目立つカラスの仲間

オナガはカラス科の鳥で、黒い頭、淡い青灰色の翼と長い尾が特徴です。尾を含めた全長は約37cmありますが、体そのものはハシブトガラスやハシボソガラスより小さく、細身に見えます。
尾の長さを手がかりにほかの候補も比べたい方は、尾が長い鳥8種類の見分け方をご覧ください。
日本では分布の地域差が大きく、東日本では公園、住宅地の緑、雑木林、河川沿いなどで一年中見られます。複数羽の群れで移動することが多く、「ギューイ」「ゲーイ」といった大きな声が聞こえたら、木の上や電線を探してみましょう。
西日本では見られる機会が少ないため、住んでいる地域によって身近さが大きく異なります。黒い頭と長い水色の尾が目立つ鳥なら、オナガの分布・鳴き声・似ている鳥との見分け方も確認してみてください。
ルリカケス|奄美群島の一部だけに暮らす日本固有の青い鳥

ルリカケスは全長約38cmのカラス科の鳥です。頭から胸、翼、尾は深い群青色で、背や腹は赤茶色。尾の先に白い部分があり、ほかの青い鳥とは色の組み合わせも体格も大きく異なります。
奄美大島、加計呂麻島、請島に分布する日本固有種で、森林や農地周辺などに生息します。全国の公園や山で探せる鳥ではありませんが、日本を代表する特別な青い鳥の一つです。観察するときは鳥を追い回さず、繁殖場所へ近づかないようにしましょう。
ルリカケス、オナガ、カケスは、黒一色ではないカラス科の仲間です。身近な黒いカラスも含めて比べたい方は、日本のカラスの種類一覧|代表10種と見分け方で、羽色・大きさ・鳴き声の違いを確認できます。
ブッポウソウ|春から夏に渡来する青緑色の鳥

ブッポウソウは全長約30cmで、頭から体、尾に青緑色が広がり、赤橙色のくちばしと脚が目立ちます。飛ぶと翼の白い斑が見え、止まっているときとは違う印象になります。
主に春から夏に本州、四国、九州の限られた地域へ渡来します。里山や山地の林、農地周辺などで見られ、高い木や電線などから飛び出して昆虫を捕らえることがあります。普通種ではなく、生息地では巣箱を使った保護活動も行われています。
名前から「ブッポウソウ」と鳴くと思われがちですが、その声の主として知られるのはコノハズクです。実際の鳴き声、見られる季節、観察マナーはブッポウソウ完全ガイドをご覧ください。
喉だけが鮮やかな青色になる珍しい小鳥については、オガワコマドリの特徴と日本で見られる時期をご覧ください。日本にはごく少数が渡来し、ヨシ原や湿った草地などで記録されています。
季節ごとに探しやすい青い鳥
春から夏
山地ではオオルリとコルリが渡来し、さえずりが活発になります。限られた地域ではブッポウソウも観察のシーズンです。市街地や海岸ではイソヒヨドリのさえずりを聞く機会が増えます。繁殖期は巣やさえずる鳥へ近づきすぎず、録音した声を流して呼び寄せないようにしましょう。
秋
オオルリとコルリが越冬地へ向かう途中、平地の林や公園に立ち寄ることがあります。滞在は短いことが多いため、過去に渡り鳥が記録された緑の多い公園を静かに歩くとよいでしょう。カワセミ、イソヒヨドリ、オナガは引き続き観察できます。
冬
低山や木の多い公園ではルリビタキが探しやすくなります。落葉樹の葉が落ちるため、オナガやほかの林の鳥も見つけやすい季節です。カワセミは川や池、イソヒヨドリは海岸や市街地で一年中観察できます。
青い鳥が青く見えるのはなぜ?
カワセミをはじめ、多くの鳥の青色は、羽毛に青い色素があるからではありません。羽毛の細かな構造が光を反射し、青い光が強く目に届く「構造色」によって生まれます。そのため、光の向きや見る角度によって青、緑、黒っぽい色などに変化して見えることがあります。
逆光や薄暗い林では、本来は青い鳥でも黒っぽく見えることがあります。「青く見えなかったから別の鳥」と決めつけず、体形や模様、行動も観察しましょう。
青い鳥を観察するときのマナー
- 巣やひなに近づかない
- 鳥が警戒したらすぐに距離を取る
- 鳴き声を大音量で流して呼び寄せない
- 道を外れて藪や私有地へ入らない
- 珍しい鳥の繁殖場所や詳細な位置を不用意に公開しない
- カメラや双眼鏡を住宅へ向けない
青い鳥は色が目立つため、見つけると近づきたくなります。しかし、こちらへ何度も鳴く、落ち着きなく移動する、餌をくわえたまま近づかないといった様子は、警戒しているサインかもしれません。距離を保ち、鳥の自然な行動を優先してください。観察場所を探すときは野鳥別の生息地と探すポイントや全国の探鳥地も参考になります。
青い鳥についてよくある質問
「青い鳥」という名前の鳥はいますか?
日本で一般に「青い鳥」と呼ばれるのは、特定の1種ではありません。羽が青く見えるカワセミ、オオルリ、ルリビタキなどをまとめた表現です。
日本で一番見つけやすい青い鳥は?
地域と環境によりますが、身近な川や池ではカワセミ、海岸や街中ではイソヒヨドリ、東日本の分布域内ではオナガが比較的探しやすい鳥です。冬の木の多い公園ではルリビタキにも出会える可能性があります。
青い鳥御三家とは何ですか?
オオルリ、コルリ、ルリビタキの3種を指す愛称です。「瑠璃三鳥」と呼ばれることもあります。正式な分類上のグループではありません。
メスも青いですか?
種類によって異なります。カワセミはメスも青い上面を持ちますが、オオルリ、コルリ、ルリビタキ、イソヒヨドリでは、メスは褐色や灰褐色が中心です。青い姿だけを覚えるとメスを別種と間違えやすいため、雌雄差も確認しましょう。カワセミのオスとメスの見分け方では、くちばしなどの確認ポイントを紹介しています。
背中が青く、お腹がオレンジ色の鳥は何ですか?
水辺にいる小さな鳥で、くちばしが長ければカワセミの可能性が高いです。海岸や建物にいる一回り大きな鳥で、腹が赤褐色ならイソヒヨドリのオスが候補です。林の低い場所にいる小鳥で、脇だけがオレンジ色ならルリビタキの成鳥オスかもしれません。青色がはっきりしない場合は、お腹や胸がオレンジ色の鳥の一覧も見比べてください。
まとめ|場所と季節から日本の青い鳥を見分けよう
日本で見られる代表的な青い鳥は、カワセミ、オオルリ、コルリ、ルリビタキ、イソヒヨドリ、オナガ、ルリカケス、ブッポウソウの8種類です。
水辺ならカワセミ、海岸や街中ならイソヒヨドリ、冬の林ならルリビタキ、春から夏の山ならオオルリやコルリというように、まず環境と季節から候補を絞りましょう。大きさ、腹の色、くちばし、尾の長さまで確認すれば、名前を判断しやすくなります。
ほかの色の鳥も比べたい方は、日本で見られる白い鳥、日本で見られる緑色の野鳥、日本で見られる黄色い鳥のまとめもご覧ください。
ここで紹介した鳥に当てはまらない場合は、鳥の名前を色・大きさ・動きから探すガイドで候補を広げてみてください。


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