葉も落ち視界もよくなる冬はバードウォッチングに最適な季節です。
そこで今回はこの冬にぜひ観察したい人気の野鳥たちをおすすめの探鳥地とともに紹介します。
※今回の記事は主に関東で見られる野鳥を紹介しています。
オオマシコ
真っ赤な野鳥の代名詞、オオマシコは冬鳥の中でも特に人気が高く、オオマシコが出現する場所は数十人が集まることもざらにあります。
都市部などの平地で見られることはほとんどなく、積雪のある山地でよくみられます。また、萩の実を好んで食べるため、萩の生えた林道や萩を多く植えている山地の公園などにやってくることが多く、夏から秋の間に萩の花が咲いている場所を見つけたら冬に訪れてみるといいでしょう。
オオマシコが見られる場所は雪が積もることが多いので、防寒対策や車で行く場合は冬用タイヤが必須です。
オオマシコが観察しやすいのは雪が積もる前ですが、雪上に降り立つオオマシコはカメラマンにとても人気が高く、雪が積もったの方が混雑する場合があります。
オオマシコが観察できるおすすめ探鳥地
埼玉県民の森【埼玉県】
ヒレンジャク
ヒレンジャクは連雀の名の通り、群れで見られることが多い野鳥です。非常に人気の高い冬鳥ですが、年によって飛来数の増減が激しく当たり年には各所で見ることができますが、外れ年にはほとんど見られないこともあります。
ヤドリギの実を好むため、ヤドリギが多い場所なら市街地の公園にもやってきます。ヤドリギにやってくると、しばらくは食事に夢中でとても観察しやすいため、アクセスの良い場所にやってくるとかなり多くのカメラマンがやってきます。
ヤドリギの他にもナナカマドやピラカンサの実なども好んで食べるのでそれらが多く生えている場所はチェックしてみるといいでしょう。
ヒレンジャクが観察できるおすすめ探鳥地
秋ヶ瀬公園【埼玉県】
コミミズク
コミミズクは夕方に狩りのために飛び立ち、あまり人を恐れずに狩りを行うため、生息場所さえわかれば比較的観察しやすいフクロウです。河川敷などのヨシ原でよく見られ、堤防の草むらに生息するネズミやモグラなどを主食にしています。観察しやすいため非常に人気が高く、カメラマンが100人を超えることもよくあります。
夜行性のため夕方以降に飛び始めることが多いコミミズクですが、個体によっては午前中やお昼過ぎから狩りを始めるものもいるため、人混みが苦手な場合は早めに出現ポイントに行くのもいいでしょう。
コミミズクを自力で探す場合は河川敷にヨシ原が広がるサイクリングロードが整備された川を夕方に自転車で探し回るのがおすすめです。
コミミズクを観察できるおすすめ探鳥地
アリスイ
アリスイは地味な色合いの野鳥ながら、アリクイのようなとても長い舌を持つ個性的でとても人気のある冬鳥です。
ヨシ原でよく見られ、ヨシ原の中にある細い木などに止まって大きな声でよくさえずります。
ヨシ原に隠れるアリスイは保護色になりとても見つけづらくなりますが、お気に入りのソングポストを見つければ観察はかなり楽になります。それでも長時間ヨシ原の中にいることも多く観察には忍耐が必要です。
アリスイを探す際はヨシ原が見渡せるような堤防の上などから探すといいでしょう。
アリスイが観察できるおすすめ探鳥地
芝川第一調節池【埼玉県】
オシドリ
オシドリは冬に見られるカモ類の中でも群を抜いて鮮やかな野鳥で、観察できる機会も多いため人気の高い野鳥です。少し早めの紅葉の時期にやってくると特に人出が多くなります。
他のカモの様に開けた水面に出てくることは少なく、水際の枝陰に隠れていることが多いため近くでの観察には運と開けた場所に出てくるまで待つ忍耐が必要です。近くでの観察を狙うなら野鳥観察窓などブラインドが設置された池がベストです。
また、カモにしては珍しく木の高い場所に止まっていることもあるため、水面にオシドリが見つからない場合は池の周囲の木々の上のほうもチェックしてみましょう。
オシドリを観察できるおすすめ探鳥地
ハギマシコ
ハギマシコはオオマシコ同様マシコの名の付く野鳥ですがオオマシコほどの鮮やかな赤色ではありません。しかし、薄紅色のお腹はとても美しく、人気の高い冬鳥の一つです。
群れで見られることの多い野鳥で、地面で採食していることが多く、茨城県の筑波山では山頂近くで登山者が休憩しているすぐ横で採食を行っているほど警戒心がない群れもいます。
関東への飛来は局地的で観察できる機会は少ないですが、飛来地は多くのカメラマンで賑わいます。
ハギマシコが観察できるおすすめ探鳥地
筑波山【茨城県】
ミヤマホオジロ
ミヤマホオジロは顔の黄色がよく目立つとても綺麗な冬鳥です。関東で観察される機会はそれほど多くありませんが、都市部の公園にやってくることもあります。
地面でエサを探していることが多く、小さな種子が落ちている林などでよく見られます。ミヤマホオジロがやってくるような場所にはカシラダカやホオジロなど似ている野鳥が生息していること多いので注意が必要です。
エサ台にやってくることもあるので、野鳥用のエサ台が設置されている公園などは要チェックです。
ミヤマホオジロが観察できるおすすめ探鳥地
ルリビタキ
夏に高山で生活しているルリビタキは冬になると越冬のために平地に降りてきます。
鮮やかな青色の姿は非常に人気が高く、冬に見られる野鳥の代表的な存在です。
人気の高い野鳥の中でも見られる場所が多く、比較的観察しやすい野鳥ですが基本的に1羽で行動することが多いため広い公園だと見つけるのに苦労する場合があります。
明るく開けた場所に出てくることはあまりなく、暗い林の中の遊歩道などでよく見られます。
警戒心があまりない個体も多く、明治神宮などの人が多い場所では目の前までやってくることも多くあります。
ルリビタキが観察できるおすすめ探鳥地
小宮公園【東京都】
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