ハヤブサが見られる生息地と観察ポイント
ハヤブサは主に留鳥や漂鳥として海岸沿いや河川敷、田園地帯など様々な場所に生息しています。
ハヤブサの好む断崖がある海岸沿いや、冬に田園地帯の鉄塔などを中心に探すといいでしょう。ヒヨドリの渡りのルートになっている海岸では、ヒヨドリの群れに猛スピードで突っ込んでいくハヤブサを見ることができます。そのため春や秋のヒヨドリの渡りの時期にはハヤブサを観察できる可能性が高くなります。
ハヤブサは主に海岸や渓谷の崖で繁殖を行いますが、最近では市街地で繁殖を行う個体も出てきており、時折ニュースになることもあります。そのため、ハヤブサの獲物となるドバトやヒヨドリなどが多く生息する場所では、市街地であってもハヤブサを観察できる可能性があります。
聖蹟桜ヶ丘【東京都】
東京都多摩市にある聖蹟桜ヶ丘は多摩川に面しており、その多摩川沿いで主に冬にハヤブサが見られます。京王線の聖蹟桜ヶ丘駅からは徒歩5分ほどで多摩川の土手に出られるので、そこからハヤブサを探すといいでしょう。
聖蹟桜ヶ丘の駅側から下流に向かって堤防の上を進むと野鳥観察小屋があります。この野鳥観察小屋は多摩川と大栗川の合流地点にあり、堤防上の歩道はここで行き止まりとなっているので、駅からこの野鳥観察小屋を往復してハヤブサを探すといいでしょう。
ハヤブサが出現すると、多摩川にいるカモ類や河川敷にいる小鳥たちが一気に騒がしくなるのでそれらの野鳥の動きもチェックしていきましょう。
また、多摩川の駅側の土手は南側にあるため、日中は順光の良い条件でハヤブサを探すことができます。
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城ヶ島【神奈川県】
神奈川県三浦半島にある城ヶ島では、主に留鳥としてハヤブサが生息しています。
ハヤブサは島の岸壁でよく見られるので、海岸に降りて崖を見上げたりしながら探してみるといいでしょう。ウミウ・ヒメウの越冬地として有名なウミウ展望台から岸壁を探すのもおすすめです。
ウミウ展望台からハヤブサを探す場合は、順光となるお昼過ぎから夕方がおすすめです。
岸壁に止まるハヤブサはかなり距離がある場合がほとんどなので高倍率の双眼鏡があると便利です。
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北印旛沼【千葉県】
千葉県北部にある北印旛周辺では主に冬鳥としてハヤブサが生息しています。
冬の北印旛沼周辺の田んぼにはハヤブサの獲物となる野鳥が多く生息しており、特に群れで行動しているタゲリを狙うことが多いので、まずはタゲリを探すといいでしょう。タゲリはハヤブサを始めとする猛禽類が近づくと、群れで一気に飛び立つので、北印旛沼の土手の上などの田んぼを広く見渡せるポイントから探してみるといいでしょう。
北印旛沼の周囲は広大でハヤブサを見つけるのは大変ですが、北印旛沼の周囲はハヤブサが止まれる電柱などがある場所が限られているので、ハヤブサが止まり木として利用しそうな場所を中心に探していくのがおすすめです。
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コジュリン公園【千葉県】
千葉県香取郡のコジュリン公園周辺には主に冬鳥としてハヤブサが生息しています。
コジュリン公園は荒川沿いにあり、土手の上から荒川の河川敷や公園の反対側の田園地帯を一望することができます。この土手の上からは冬にハヤブサを始めとしてチュウヒやノスリなどの多くの猛禽類を観察することができます。太陽の位置に合わせて順光になる方を中心に探していくといいでしょう。公園には野鳥観察デッキがあるので、利用者がいない場合は休憩しながらゆっくりとハヤブサを始めとした猛禽類を待つのもいいでしょう。
コジュリン公園の目の前ある電柱はハヤブサを始めとした猛禽類の止まり木となっているので、要チェックです。
牛久沼【茨城県】
茨城県龍ケ崎市にある牛久沼には主に冬鳥としてハヤブサが生息しています。
ハヤブサは牛久沼周辺の田園地帯で見ることができます。牛久沼西側の田園地帯にはハヤブサが止まる鉄塔や電柱が複数あるので、それらの場所を中心に探していくといいでしょう。
ハヤブサが鉄塔のてっぺん付近に止まっている際はかなり距離があるため高倍率の双眼鏡などがあると観察に便利です。
冬の牛久沼周辺の田園地帯にはハヤブサの獲物となるタゲリなどの野鳥が多く生息しています。そのため、遠くでそれらの野鳥の群れが慌ただしく飛び回っている場合はハヤブサが狩りを行っている可能性があるので、広い田園地帯でハヤブサを探す場合はそれらの野鳥の動きに注意して探してみるのもおすすめです。
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涸沼【茨城県】
茨城県中部にある涸沼では主に冬に周囲の田んぼでハヤブサがよく観察されます。
田んぼの中にある電柱に止まっていたり、鉄塔の高い場所に止まって田んぼを見渡していたりするので、それらの場所は要チェックです。
スズメやムクドリ、タゲリなど群れで行動する野鳥がいきなり飛び立つと周囲にハヤブサがいる可能性が高いのでそれらの野鳥の動きにも注意しましょう。
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渡良瀬遊水地【栃木県他】
栃木県他4県にまたがる渡良瀬遊水地では冬になるとハヤブサがよく見られるようになります。
特に谷中湖にある監視塔はハヤブサがよく止まっていることで有名なポイントです。
鷹見台から他の猛禽類と併せてハヤブサを探すのもおすすめです。冬の鷹見台周辺はとても多くの猛禽類が見られる場所なのでハヤブサが見つけられなくても十分に楽しめる場所です。
ハヤブサは遊水地周囲の田んぼで見られることもあるので、遊水地内でハヤブサが見られない場合は周囲の田んぼも探してみるといいでしょう。
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浮島ヶ原【静岡県】
静岡県沼津市と富士市にまたがる浮島ヶ原には主に冬鳥としてハヤブサが生息しています。
ハヤブサを探す際は田んぼの中にある電柱のてっぺんなどを中心に探すといいでしょう。特に浮島ヶ原の中央付近にある鉄塔にはハヤブサが止まっている可能性が高いので要チェックです。
冬の浮島ヶ原にはハヤブサの獲物となるカワラヒワやスズメなどの小鳥類の群れが多いので、それらの野鳥の群れが騒がしくなると近くにハヤブサがいる可能性があります。
浮島ヶ原にはいくつか川が流れており、その川の堤防の上からは田園地帯を広範囲に見渡すことができるのでハヤブサを探す際のおすすめポイントです。
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管理人がハヤブサを確認した場所一覧
今上・新川耕地【千葉県】
宮古空港周辺【沖縄県】